内容説明
巾着箱に残された詩、童話と共になぞる、銅版画家南桂子のワンダーランド。
目次
船の旅
金と銀の魚
猫のトッピー
くものくも吉
小さなかたつむり
ポプラの綿毛
赤い実とむらさきの実
毛糸のえりまき
あかいりぼんとがちょう
毛虫の旅行
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とよぽん
55
今年は南 桂子 生誕110年になる。2年前に読んだ本書を再読して、南さんの孤独を強く感じた。浜口陽三を追って船でパリに行った42歳。日本での生活を捨ててパリに求めたもの、そして得られたもの・・・。銅版画作品も、生き方も、人を引き付ける魅力に溢れている。2021/01/08
とよぽん
23
南桂子という芸術家が、ますます魅力的に感じられる1冊だった。銅版画だけでなく、詩や童話も独特の「世界」をもっている。細密な線、微妙な色使い、時空を超えた構図、不思議な味わいのある作品。そして、やはりこの芸術家の生き方に強く惹かれる。2019/01/20
sasa-kuma
16
わたし、銅版画がすきみたいなんです。山本容子さんの大胆な線もすきだし、南桂子さんの繊細な線もすきです。小川洋子さんが文章を寄せています。小川さんの書く世界と共通する部分あるなと思いました。その空気が。言葉にすると何だろう。「静謐」かな。少女、木、城、猫、水、魚の表現がすきです。2015/10/31
雪うさぎ
4
淡い色使い、細やかな線、南さん独特の世界観、空気感みたいなものが好き。宗教画に近いような気もする。銅版画っていいな。山本容子さんの作品も好き。2014/07/17
ゆう
2
読んでいると、どこかを旅しているようでした。静かなのに、なぜかぞわぞわするところがある絵です。2014/07/29