内容説明
インドの自然と人びとに魅かれる女性日本画家。その詩的で直截なエッセイとスケッチを収める。
目次
1 バウル
2 スケッチブック
3 サドゥ
4 日記
5 覚え書
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ネギっ子gen
23
地元・静岡出身の女性日本画家。出生の地・天竜には秋野不矩美術館あり。50代で赴任したインドの風景に魅せられ、以後インドを主題にした作品で新しい境地を開拓した著者による、インドの大学に赴任した際の体験や、その後のインド旅行など、インドでのスケッチや覚え書きをまとめた画文集。バウルとは、ベンガルの吟遊詩人のこと。写真:赤瀬川原平。装幀:南伸坊。<私は(バウルの唄い手である)ダスの歌をカセットテープにとって帰った。時々インドの絵を描きながらそれを聞いている>と。巻末に<秋野不矩 インドの旅>の地図が付される。⇒2021/03/22
zoumurasan
2
秋野不矩美術館の近くにある図書館にて借りて読んだ。インドに行った話やインドでのスケッチ、自分の来歴など。インドでのスケッチブックをそのまま載せてくれていてみていて楽しかった。また、当時の大学の描写など旅行者とはまた違う現地の人への目線が新鮮。美術館へは結構前に行ったきりだったのでまた改めて絵を見に行きたい。2023/08/18
鈴木律
1
図書館で検索すると「貸出可」なのに本がない!と悩み続けて数年、なんのことはない、書庫にあって頼めば出してきてくれるしくみだった……。さて、著書の秋野不矩(ふく)さんは1908年生まれの日本画家。この本は、インドの大学へ赴任した際のスケッチや覚書などをまとめたものでした。20代で同じ日本画家と結婚して、6人のお子さんをもうけたのちに離婚。インドへ赴いたのは50代で、そこで本当に描きたかった景色はこれだったと気づかれた由。しなやかで自分に忠実な人だなあと感心。「たこなんかじゃないよ」の絵は息子さんと知る。2017/11/28
cochou
0
インドの大学での体験、その後のインド旅行、インドでのスケッチ等を中心に集めたもの。加えて、幼少から画家として成長する過程が述べられている。 インドのスケッチは、空気や人びとの表情を鮮やかに描いていてすばらしい。2017/02/10