新聞王伝説―パリと世界を征服した男ジラルダン

新聞王伝説―パリと世界を征服した男ジラルダン

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  • サイズ B6判/ページ数 241,/高さ 20X14cm
  • 商品コード 9784480855879
  • NDC分類 289
  • Cコード C0023

内容説明

ナポレオンなきあとの19世紀パリ―スキャンダラスな剽窃新聞から出発し、「新聞」と「広告」を結合させてジャーナリズムに不可逆的な革命をもたらした伝説の新聞王エミール・ド・ジラルダン。自己の欲望を掘り下げることで、近代資本主義の枠組をつくりだした史上最高の成り上がりの栄光と孤独の生涯を、抜群のストーリー・テリングで鮮やかに描き出す。

目次

第1部 産業社会のナポレオン、ジラルダン
第2部 勝利せるジャーナリズムの革命児ジラルダン
第3部 挫折せる社会革命家ジラルダン
巻末付録(描かれたジラルダン;バルザックの時代のジャーナリズム)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

小鈴

2
ジャーナリズムと今や当たり前となったマーシャルを結びつけた媒体は、エミール・ド・ジラルダンによって発明された。商業広告の導入によって、従来の予約購読料を半額にした新聞を発行し、新聞の大衆化及びジャーナリズムとコマーシャルの共生関係させた。これにより前近代的な社会が崩壊し、近代的な(≒大衆)社会を産み出した。今や忘れ去られたジラルダンの人生とジャーナルの誕生を描いた作品。 2010/02/08

azur

1
今は文庫も絶版になっているためか、丁寧に検索して初めてこの本のことを知った。もう25年前の本だが、時間が経っても価値は変わらない。政体がころころ変わる19世紀のフランス史をちょうど復習してから読んだので、歴史的背景の解説がすっと頭に入ってきてラクに楽しめた。2016/10/23

nranjen

0
1820年代からの激動の時代、ジャーナリズムの創設と共に生きた男の話。バルザックやユゴーやデュマからユジューヌ・シューなど人気作家の移り変わりがわたし的によくわかった。人民の「教育」高邁な目的と同時に「他者の欲望にこたえる」利益のバランスをとりながら発展していくこのころのジャーナリズムのありようも面白かった。この時代の後も知りたい。2017/03/18

夢の助

0
金儲けになりそうなプランや、奇抜なアイデアなら、誰もが思いついくとしても、実行に移し、形にし、成功する、となると、誰にでもできることではない。それをジャーナリズムの世界で実現したのがジラルダン。<意識された自らの欲望を、意識されていない民衆の欲望とつなぐこと>で、ジャーナリズムの新たな歴史を創った。常に時代の先を走ったジラルダンも、政治の世界では、はるか先、100年、200年後でなければ可能とならないようなヴィジョンを掲げて、理解されず孤立してしまう。時代を超えてしまった男の、栄光と挫折。痛快。2022/06/01

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