内容説明
「砂漠の豹」イブン・サウドの息子サウド王を狂言回しにして、1950年代の中東情勢を活写する。東西冷戦のさなか、イランは石油の分け前をつり上げ、エジプトはスエズ運河を国有化して、四分の三世紀に及ぶイギリスの軍事支配を絶ち切るが、建国後まもないイスラエルとの戦いには惨敗する。ナセルは叫ぶ、「アラブの統一に通じない独立は無意味である」。しかし、第一次大戦後、英仏によって政略的に作られたアラブ諸国は、国益と宗教、主導権をめぐって、対立抗争を繰り返すだろう。
目次
序章 移りゆく中東
第1章 国王の後継者
第2章 バグダード条約の調印
第3章 考えるアラビア
第4章 イスラエル建国
第5章 エジプト革命
第6章 動乱のスエズ
第7章 サウドの時代
-
- 和書
- 三津五郎城めぐり