内容説明
釈迦は非凡なエゴイスト!?現存するお経の多くはニセモノ!?知ってるようで知らない仏教の、その歴史から思想的核心まで。現代人のための、最良の入門書。
目次
第1章 宗教とは何か(宗教はなぜ生まれたのか;「魂」とは何か)
第2章 仏教はどういう宗教か(「覚り」の宗教;釈迦と経典)
第3章 釈迦は何を覚り、何を説いたか(縁起論;輪廻からの解脱;無我という難問;苦行の否定)
第4章 仏教の発展と変容(「覚り」と「慈悲」の葛藤;在家の出現;密教という退行;仏像と偶像崇拝;一神教化する仏教;仏教と独善;独覚に回帰した仏教)
第5章 仏教と現代(仏教に何が突きつけられているのか;仏教の教理検討;仏教の現代的意義;僧侶と寺院)
著者等紹介
呉智英[クレトモフサ]
1946年、愛知県名古屋市生まれ。早稲田大学法学部卒業。評論家。マンガ評論、知識人論などの分野で執筆活動を展開(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ぶち
101
『ゆかいな仏教』を読み始めて、仏教の基本をあまり知らないことに気づきました(否、前々から自覚はしていたのですが...) (>_<) 『ゆかいな仏教』を理解するには、仏教を理解し直す必要があると思い、仏教入門書として手に取りました。仏教を理解する上で不可欠な基本的な知識が書かれています。そして、現代の日本の仏教(各宗派)の基礎知識と共に課題もわかってきます。知っているようで知らないことがたくさんありました。この本は目から鱗が落ちるような優れた入門書だと思います。これで、『ゆかいな仏教』に戻っていけます。2019/10/25
六点
85
「つぎはぎ」とは著者一流の韜晦(なお呉智英先生は東海高校のご出身でらっしゃる)。六点は浄土真宗の信者である事になっているので、偽教で西アジア出身の光の神の信者ということを判明した。意外と日蓮宗にせよ浄土真宗にせよ、その一神教的な部分が西アジアに由来していることに驚かされた。この本、一体どれだけのインパクトを社会や仏教会にあたえたのだろう。仏教者はどう答えたのだろう。2024/05/05
harass
56
仏教思想の一般人向け入門。通俗的にそういうものだと考えられている仏教の常識を疑う。仏教関係者でもない、癖のある著者で、いつものように刺激に満ちた言い方。なかなか思い切ったことを書いているように思える。詳しい人からみるとどうだろうか。現代日本の仏教がこれからどうあるべきかや課題や利点などを語る。久しぶりにこの評論家の本を読んだ。いつもと変わらないことに安心する。2017/04/24
ただいま蔵書整理中の18歳女子大生そっくりおじさん・寺
31
読了後興奮覚めやらぬ気分。仏教の知識や歴史のみならず、欠点や矛盾点、間違いまで教えてくれる本当の入門書。釈迦の差別発言なんて幻滅材料も赤裸々に記載。合間のコラムも考えさせられる。雑誌やムックの仏教特集よりもよほどいい。2011/12/20
ビイーン
30
題名の「つぎはぎ」は呉氏が仏教の専門家では無いという謙遜の意味からきている。しかしながら本書は一般向け仏教入門書の中でも非常に優れている本だと思う。呉氏は仏教を哲学と捉える。「欧米で注目される仏教とは初期仏教と、支那において荘子思想の影響下で出現した禅」「葬式仏教待望論」などなど、全編にわたり刺激的な表現が多く十二分に楽しめた。2020/01/19
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