子は親を救うために「心の病」になる

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  • サイズ B6判/ページ数 237p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784480842923
  • NDC分類 493.937
  • Cコード C0011

出版社内容情報

子は親が好きだからこそ「心の病」になり、親は自分の人生を振り返ることで真の解決にいたる。人の心の発達の驚くべき仕組みとは?

内容説明

親のために、引きこもった男の子。摂食障害になった女の子。善悪が逆転した感覚を持ち、「虐待の連鎖」に悩む子育てママ。親とのつながりを持てずに育った女性の、「異邦人」のような存在感の希薄さ…。様々な症例を基に解明される、親子という「生きづらさ」の原点と、その解決。

目次

第1章 息子は親を救うために引きこもった(学童期は親の生き方をまるごと取り入れる;反抗期の激しさは、親が教えた「心の矛盾」に比例する;「ママの苦しみをとるために僕は不登校になった」;親の老後が心配なので、僕は三二歳で引きこもった)
第2章 娘の摂食障害が、母親の人生を回復させた(拒食症は「我慢が第一」という生き方の結果;互いの我慢がとれて、母と娘の人生が回復する)
第3章 虐待されて育った子は「善と悪が逆」になっている(虐待を受けて育った母が、子どもを追いつめる;虐待が止まらないのは心理システムが逆転しているから)
第4章 親とのつながりを持てなかった子の不思議な訴え(親とのつながりを持てないと世界は希薄化する;この世界での解決は、「親と出会う」前に戻ること)
第5章 心の発達段階の最後、「宇宙期」とは何か(生きている実感がある、ない、の違い;成人期の先、「宇宙期」を推測する;「この世界」から離れ「宇宙期」へと至る心のプロセス)

著者等紹介

高橋和巳[タカハシカズミ]
精神科医。医学博士。1953年生まれ。慶應義塾大学文学部を中退、福島県立医科大学を卒業後、東京医科歯科大学神経精神科に入局。大学では、大脳生理学・脳機能マッピングの研究を行った。長く都立松沢病院に勤めて精神科一般の診療の他、精神科救急やアルコール専門外来、家庭内暴力・拒食症・引きこもり等の家庭内問題に関わってきた。同病院精神科医長を退職後は都内でクリニックを開業し、診療を続けている。またカウンセラーの教育にも熱心で、スーパーヴィジョンを行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

コウメ

64
久しぶりの良書!!親子の関係性がいかに大切かが分かる1冊。子どもには無限の可能性が秘められいることと、親の思いなどを無意識で反応してしまうということ。引きこもりや、不登校、虐待など様々な例をなぜ?!こうなったのかを実例をだしながらしかも解決していく本当にすごいと思うし、改めて違う視野を広げれた。2019/10/14

ヒデミン@もも

39
タイトルが心に突き刺さる。「普通」って何?  「普通の家庭」って?  子供が病気になるのは親のせい?  誰かのせいにして楽になるならいくらでも受け止めてあげるよ。でも楽になるかな? 親もその親のせいにする? 同じ育ち方をしてもそれぞれがまったく違う兄弟は?  いろいろと考えさせられる内容でした。2014/06/16

あつこんぐ

32
図書館本。高橋先生のカウンセリングは思っていることを安心してなんでも話せそうだなぁと思いました。発達障害の子を持つ親の本や自身が発達障害の方の本はよく見かけますが、親が発達障害と気付かずに育てられた人の話はあまり聞かないので興味深かったです。「子供は親の背中をみて育つ」を座右の銘にあまり干渉しすぎず子育てしてきたつもりですが、我が子達はそれをどう感じているのか…。今のところ子供達とぶつかることなく暮らせていますが、いつかぶつかる日が来るかもしれない。その時は子供の話をきちんと聞ける親でありたいです。2021/01/25

香菜子(かなこ・Kanako)

31
子は親を救うために「心の病」になる。高橋和己先生の著書。子供は心の病や精神疾患にかかるのは自分の身を守るためではなく親を救うため。非常識な親、愛情不足な親、過干渉な毒親に苦労して悩んでいる子供たちは少なくないと思います。すべての子供たちが幸せに前向きに生きられるような社会であってほしい。2018/10/24

G-dark

19
子どもは親を真似ることで生き方を学んでいきます。でも、親=完璧な人間、ではありません。親の気持ちの偏り、嘘、間違いなども含めて子どもはコピーしてしまい、親が抱える苦しみを子どもも味わうことになります。だから、子どもが心の病になった時は親へのケアも必要…という内容の本。世の中様々な悩み事があるけれど、悩み事が葉っぱなのだとしたら、どんなに土深く埋もれているとしても、根っこの部分に目を向けないといけませんね…。親が出せないSOSを子どもが代わりに出すことで、子どもは親のことも救おうとしているのかもしれません。2018/07/30

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