内容説明
真実は、何気ない、さり気ない、平易な、詩的な言葉の中にある、と私は信じます。禅を、難しい漢字ばかりの特殊な世界と決めつけるのは、全くの偏見です。禅は日常生活そのもの、人間の営みの一瞬、一瞬、どこにでもあるからです。問題は、それを禅と気づかかどうかなのです。だから、『星の王子さま』が禅を語ったとしても、別に不思議ではありません。「禅語」は、本質的にシンボリックです。それゆえ、我々の方から働きかけて、眼を見開き、読みとる他はありません。
目次
第1章 不立文字
第2章 直指人心
第3章 脚下照顧
第4章 主人公
第5章 色即是空(平等)
第6章 空即是色(差別)
第7章 一隅を照らす
第8章 自由
第9章 仏性
第10章 一期一会