内容説明
フロイトとマルクスの両陣営から破門された男の生涯に『オカルト』の著者が挑む。―わたしはライヒが嫌いだ。でも彼がもし正しかったとしたら…。
目次
1. フロイトと出会うまで
2. 無意識の発見
3. オルガスムの機能
4. 神経症のメカニズム
5. 性解放と政治
6. 生命力を求めて
7. オルゴノン研究所
8. 最後の局面
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
村雨春陽
0
村上陽一郎先生などが力説されている通り、例えば科学万能時代の先駆者的役割を担うニュートンやガリレオといった科学者でさえも、現代の我々からみれば、実に宗教的な、神学的な前提というものに支配されている。科学の目的は宇宙の真理を理解することに向けられていたのではなく、神の偉大さを理解することに向けられていたのである。それは彼らが本来的な意味での科学者ではなかったという意味ではなく、我々が科学的であるという意味でもない。科学とはその時代のもつ思想の特殊性から自由なものではあり得ないのだ。2020/03/28
kao
0
★4.42006/09/10