出版社内容情報
人間国宝・柳家小さんに弟子入りして五十年、いまや弟子十一人を抱える古典落語の大看板が、修行の日々から噺の料理の仕方、噺家の育て方までたっぷり語ります。
内容説明
落語も料理も、調理人の腕次第!五代目柳家小さんに入門して50年、洋食屋の倅が当代きっての古典落語の料理人になるまで、そして弟子11人を育て上げるまでを、たっぷり語ります!
目次
第1部 修業時代(洋食屋の倅;「噺家行き」の列車 ほか)
第2部 師匠時代(親不孝丼;初めての弟子 ほか)
第3部 外つ国にて(バーベキューと落語;沖縄で学んだこと ほか)
第4部 師匠と弟子(グルメと通と噺家というもの;かくして噺家は増えていく ほか)
著者等紹介
柳家さん喬[ヤナギヤサンキョウ]
1948年東京生まれ。1967年、のちに人間国宝となる五代目柳家小さんに弟子入り。前座名は「小稲」。1968年、初高座。1972年、二つ目に昇進、「柳家さん喬」と改名する。1981年、真打昇進。平成24年度芸術選奨文部科学大臣賞(大衆芸能部門)他、受賞多数。平成28年度文化庁文化交流使。2017年春、紫綬褒章受章。落語協会常任理事。柳家喬太郎を筆頭に11人の弟子をもつ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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りつこ
27
師匠のこと、弟子のこと、落語との向き合い方。サービス精神旺盛なさん喬師匠らしく、たっぷり書いてあってとても面白かった。どの一門でもおそらく最初の方の弟子ほど師匠のことを恐れていて、小三治師匠よりさん喬師匠の方が小さん師匠を恐れてない感じがしたし、喬太郎師匠よりやなぎさん方がさん喬師匠を恐れてないんだろうな。個人的には大好きなさん助師匠のことを「間口が広い」「面白い噺家になりました」と書いてあったのが嬉しかった!2017/11/11
むつこ
26
勝手に料理系のエッセイだと思っていたため、いつまでたっても噺家の回顧録で(面白いけど)アレっとなった。「タマゴ」とは、一昔前の金の卵と呼ばれた就職したばかりの半人前の人のことだった。卵は煮ても焼いても何にでもなるしおいしい食材だ。食堂の息子だったさん喬さん、人の縁って不思議ですね。 2021/09/20
ばんだねいっぺい
26
弟子ひとりひとりをちゃんと見ているのが伝わってきて、じんわりと来た。おれよりも喬太郎を尊敬してるから、一座がまとまってるって、それは、うんとは言えない(笑)さりげなさの中に気配りのあるよい師匠。2018/01/14
gtn
6
やはり著者の師、五代目小さんとのエピソードが美しい。八代目文楽は長嶋茂雄、小さんは野村克也という見立てもそのとおりである。著者は師がボロボロになるまで付き切った。美しいと思う。2018/03/19
にゃま
5
さん喬師匠は顔がずるい!!顔だけで微笑んでしまう、なんとも面白みのある福福しいお顔です。師弟愛が垣間見られて良かったな。喬太郎の弟子入りのエピソードがキョンキョンらしくて目に浮かぶな~。2019/03/02