内容説明
『絶対音感』の著者による初期ノンフィクションと多岐にわたるエッセイ。競輪に思いの丈をこめた「バンク・オブ・ドリームス」。ふるさと阪神淡路大震災後の子供たち。東京大学応援部に声援を送り、音楽・科学・教育…さまざまなジャンルで苦闘する人びとに確かなまなざしをそそぐ―。“そばにいること”の意味を静かにふりかえらせてくれる本。
目次
1 エッセイ
2 震災と子どもたち
3 ブック・レヴュー
4 私のテレビ評
5 バンク・オブ・ドリームス
6 なんぼう考えても
著者等紹介
最相葉月[サイショウハズキ]
1963年11月26日、東京都新宿区生まれ。3歳から25歳まで神戸に住む。関西学院大学法学部法律学科卒業後、大阪の広告会社に3年間勤務。上京後は出版社、編集事務所を経て、フリー編集者兼ライターとして独立。『季刊子ども学』(ベネッセ教育研究所)では、子どもの逸脱や消費文化、異文化コミュニケーション、震災等に関する雑誌づくりに携わる。この頃より科学技術と人間の関係性、スポーツ、教育などをテーマに執筆活動を開始。『絶対音感』で第4回小学館ノンフィクション大賞(1997)。2001年秋より、生命科学の情報サイト「Life Science Information Net」主宰
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感想・レビュー
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団塊シニア
28
さいとびとはお好み焼きの名前で並、上、特上のさらに上のメニューにはないメニューという意味という冒頭の説明から始まる本書は面白い筆者の実家が神戸で阪神淡路大震災に言及してるところは東日本大震災と重なるところがあり共感できます、そして読売新聞朝刊の「人生案内」の大ファンで映画監督大森一樹氏の回答の見事な真理を突いてる言葉に安心したことが綴られてます。そして現在筆者こそこの「人生案内」の回答者で説得力のある見事な回答をしてます。2013/07/23
ケニオミ
4
図書館のリサイクル本です。2003年初版本で、最相氏が過去に書いた原稿をまとめたものらしいです。その時点で最相氏はケイリンにハマっていたようで、ケイリン関係の原稿が多く、その個所はパスして読みました。今回もためになる記述を見つけました。大友直人氏の言葉で「音楽家ほど卒業証書に意味のない職業もない。音を出した瞬間に仕事ができるかどうかが分かる」やはりそうですよね。同様なことが一部のコンクール受賞者にも言えるでしょうね。かつてショパンコンクールで3位入賞した某氏なんか、いくら聞いても心に響かないですからね。2014/08/15
こにいせ
2
あははははと大爆笑した次の頁では、目頭が熱くなるような話をさせる。面白い。上手い。言葉が強い。マスコミ・ライター志望の20代は、著者の本を絶対全員読むべき。ここまでの書き手の名前を、つい最近知った自分が本当に恥ずかしい。味わって読んだ後は、『絶対音感』を読もう。2010/02/03
Kaname Funakoshi
0
最相葉月さんが各所で発表した文章をまとめた本。エッセイ、阪神大震災後のインタビュー(『仕事の手帳』で書かれていたとおり、最相さんの取材はインタビューの比率がとても高い)、書評沢山、テレビ番組批評沢山、競輪関係沢山。テレビ番組批評については、地上波のみの世界から多チャンネルへの移行が見られて興味深い。2014/11/04
まちまち
0
図書館2024/04/27