言霊の幸う国で

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言霊の幸う国で

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  • サイズ 46判/ページ数 504p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784480805188
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

芥川賞受賞後のLを襲う数々の災厄。ストーカー、女性差別、同性愛差別、外国人差別……あらゆる差別に抗する闘争と再生の書。渾身の千枚書き下ろし大長編!



本厄の年に芥川賞を受賞したLこと柳千慧(りゅうちさと)を襲う災厄の数々――ストーカー、女性差別、外国人差別、同性愛差別、トランス差別……あらゆる差別に抗して生き延びるために言葉を紡ぎ厄を祓う闘争と再生の書! 入魂の40万字書き下ろし大長編!



そうですよね、文学で怒っていいんだ。文学シーンも社会。差別に抵抗し、みんなで仕事をするんだ。李さんが仕事をし続けてくれることは、すべてのマイノリティにとって希望になる!

――山崎ナオコーラ(作家)



記録せよ。記録せよ。記録せよ。私たちの生を。私たちの死を。私たちを憎むものらの醜い姿を。そして、私たちが何者であるかを。

――高井ゆと里(哲学者)



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何か方法はないだろうか、と下手くそ小説家たるLは苦慮する。「おおやけ」への回路を保ちつつ、「わたくし」の領域の事柄を書く方法が。実際、Lがここ一か月半の間に耐えてきた苦しみは、「おおやけ」による「わたくし」への加害の事実抜きには語れないものだ。純然たる「わたくし」の領域の、個人的な物語としては到底片づけられない。

――もしそんな語りを可能にするような言葉があれば、それは恐らく「おおやけ」と「わたくし」の間、「フィクション」と「ノンフィクション」の狭間にしか存在しないのではないか、とLは結論づけた。個人的な物語に回収されない、「フィクション」と「ノンフィクション」の狭間にある言葉――振り返ると、Lはずっとそれを模索してきた気がした。(本書より)

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内容説明

本厄の年に芥川賞を受賞したLこと柳千慧を襲う災厄の数々―ストーカー、女性差別、外国人差別、同性愛差別、トランス差別…あらゆる差別に抗して生き延びるために言葉を紡ぎ厄を祓う闘争と再生の書。入魂の1000枚書き下ろし!!

著者等紹介

李琴峰[リコトミ]
1989年、台湾生まれ。作家・日中翻訳者。2013年来日、17年『独り舞』で第60回群像新人文学賞優秀作を受賞し、デビュー。『五つ数えれば三日月が』で第161回芥川賞、第41回野間文芸新人賞候補、『ポラリスが降り注ぐ夜』で第71回芸術選奨新人賞受賞、『彼岸花が咲く島』で第34回三島由紀夫賞候補、第165回芥川賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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starbro

166
李 琴峰、5作目です。本書は当初イメージした内容と異なりましたが、ノンフィクションのような私小説、著者の魂や言霊が憑依したかのような凄まじい作品でした。芥川賞作家で外国人で性的マイノリティなら、どんなに誹謗中傷しても罵詈雑言を浴びせても問題ないと思っている人たちが数多くいると思うと、SNSの闇の恐ろしさを感じます。SNSで誹謗中傷している暇があったら、働く(家事を含む)か、読書してもらいたい(笑) https://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480805188/2024/07/10

ネギっ子gen

63
【数千年の間、私「たち」は自分自身であるという理由だけで、国家や警察、医療界、共同体による暴力に晒されてきた】レスビアンの作家が、女性差別や同性愛差別などに抗する闘争と再生を、「おおやけ」と「わたし」、「小説」と「評論」、「フィクション」と「ノンフィクション」の間にある言語で書いたもの。巻末に主要な参考文献。心に深く刺さる圧巻の497頁。推薦!<これを書くことによって、私は自分を殺すことになる。殺して、もう一度生を受ける。今度は厄年の光によってもたらされる翳りを背負って、生きていくことになるだろう>と。⇒2024/08/28

たまきら

46
この500ページ余の怒りと痛みに満ちた言葉を読み終え、胸に湧き上がってきたのは感謝の気持ちだ。「しつけ」という名のDV、数々のひどい差別という暴力を受けながら生きのびただけでなく、魂までもさらけ出すような言葉で戦い続けている人がいる。そのことに圧倒され、せまい視野を持つ私の社会を恥じた。ああ、私たちはなぜ無関心でいられるのだろうー「美しい国」が、単一な集合体であるのなら、私たちも排除される可能性があることに。複雑に絡み合ったカオスと呼んでもいいような生態系であることが、美しい社会だと思うんだけどなあ。2024/09/21

ケイトKATE

36
芥川賞受賞後に、作家LがSNS上で浴びた数々の誹謗中傷は、目を覆いたくなる内容である。嫉妬、反日、性差別、同性愛、トランスジェンダーを巡る誹謗中傷に、心理的に追い詰められるのは当然である。しかし、Lは作家として考察し、理不尽な中傷と戦った。500ページ近い大作ながら、時には冷静に、時には感情が乗った文章に圧倒された。それにしても、SNS上に醜悪な文章を書き続けて何が楽しいのだろうか?相手を誹謗中傷することに時間を掛けて、他に熱中するものがないのだろうか?人生を無駄にしていることに気付けよと言いたい。2024/07/28

ぽてち

35
「この作品は、私の遺作となるだろう。」という衝撃の一文から始まるプロローグ。続く本文は2021年7月13日第165回芥川賞選考会の前日。『彼岸花が香る島』が候補入りした作家Lを主人公とする三人称の小説だ。「ん? 私小説か?」と早合点してはいけない。本書は、芥川賞を受賞してからの激動の一年を描いた、虚実入り混じった境界線上の作品なのだ。主にSNSを舞台に繰り広げられる様々な偏見や差別発言、LGBTを巡る書き込みは事実らしく、ノンフィクションを読んでいるようだ。この人の作品は好きだが背景は知らないので驚いた。2024/07/15

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