内容説明
太陽の霊的=生命的な働きを、シュタイナーは「キリスト」と呼ぶ。この太陽の働きは、いつの時代にも人間に働きかけてきたが、西暦紀元初、初めて人間の肉体・エーテル体に受肉した。この受肉へ向けて、世界史は一体どんな準備をしてきたのか―「イエス」をめぐる壮大なヴィジョンをイメージ豊かに語り、キリストの本質に鋭く迫る『マタイによる福音書講義』。他に補足的な講義1編を収める。全編本邦初訳。
目次
第1部 マタイによる福音書講義(ベルン)(第一講(一九一〇年九月一日)
第二講(一九一〇年九月二日)
第三講(一九一〇年九月三日)
第四講(一九一〇年九月四日)
第五講(一九一〇年九月五日) ほか)
第2部 キリストと二十世紀(ベルリン一九一二年一月二五日)(グノーシスから見たキリスト;キリストの神性からイエスの人間性へ;古代秘儀とキリスト衝動;血統と霊統;解放と再生)
解説 キリスト衝動とシャマニズム
著者等紹介
シュタイナー,ルドルフ[シュタイナー,ルドルフ][Steiner,Rudolf]
1861‐1925。ドイツの思想家。人智学の創始者。旧オーストリア=ハンガリー帝国領の辺境クラリェヴェクに生まれ、ウィーン工科大学に学ぶ。1883年から97年、『ゲーテ自然科学著作集』全5巻を編纂。1902年、神智学協会ドイツ支部設立にあたり、書記長に選ばれる。1904‐05年に『いかにして超感覚的世界の認識を獲得するか』、1904年『神智学』、1909年『神秘学概論』を発表。宗教、芸術、教育、医療、農法等の分野に影響を及ぼすが、とくにキリスト者共同体運動、新しい運動芸術であるオイリュトミー、自由ヴァルドルフ学校、類似療法医学、有機農法などが有名である。個人ではシュヴァイツァー、ユング、ヘッセ、パウル・クレー、モルゲンシュテルン、ブルーノ・ワルターらにその影響が見られる
高橋巌[タカハシイワオ]
東京代々木に生まれる。慶応義塾大学卒。戦中戦後の混乱の中でヘッセの『デーミアン』と出会い、その延長上で、ドイツ浪漫派、ルドルフ・シュタイナーの研究を続ける。ドイツのミュンヒェン、シュトゥットガルト、ハンブルクに留学後、85年日本人智学協会を設立、今日に至る
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