出版社内容情報
下町のバイク修理工場を世界的な自動車メーカーに育てあげ、F1レースにも優勝。創意工夫と独立の精神で、戦後復興の象徴となった男の生涯。
内容説明
「やってみもせんで、何がわかる?」失敗を恐れぬチャレンジ精神で、新しい時代を切り開いた男の一生。
目次
序章 夢を見る力
第1章 乗り物に魅せられた少年―鍛冶屋で培ったものづくりへの探求心
第2章 東京での修業時代、憧れの自動車修理の道へ―広告で見たアート商会へ入社
第3章 最初の夢、独立を果たす―トラックを改造して消防車や霊柩車まで作る
第4章 ゼロからの出発と夢の実現―敗戦ですべてを失い空白の一年を過ごす
第5章 世界一への挑戦。マン島レースとスーパーカブ―無名のオートバイ会社が最高峰のレースに挑戦
第6章 最大の夢、ホンダが自動車会社となる―自動車を作れなくなる日がやってくる
第7章 夢の続きと宗一郎のDNA―「水冷か空冷か」、宗一郎の意地で社内は混乱へ
巻末エッセイ 「本田宗一郎について」(田原総一朗)
1 ~ 2件/全2件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
パズル
6
どんなに失敗しても、惨敗しても、めげる事なく挑み続ける姿が印象的です。経営陣に親族を入れないとか、40代以上は意見を述べずに若い子の意見を聞けとか、会社そのものにも興味が出ました。戦後を支えた熱意ある日本人として、子供にも読んでもらいたいです。2015/03/04
aya
1
もしこの本を読まずに自分の子どもが学校をさぼって飛行ショーを見に行ったら激怒していただろう。分解や組み立てる遊びの好きな子なので、思う存分やらせてあげようと思った。99%は失敗の連続で本当に成功したのは1%に過ぎないそうだ。どこが失敗の要因かを見つけ、改善して次につなげるのは失敗学に通ずる。自分はそそっかしく、今のところ100%の失敗で、まだ納得のいく成功を納めていない。成功の1%を捻出できるよう振り返りとミスしない仕組み作りをやっていこうと思う。2024/03/03
marua
1
わし自身は豪放磊落人情味あふれる本田翁のエピソードは大好きだが、もはや「歴史上の人物」だなあと。学歴がなくても努力すれば大きなことを成し遂げられる、というのは21世紀の日本ではリアルじゃないし、この本の読者層の親たちだって共感しにくいだろう。この70年の加速度は格差だけを広げていったんだなと思う。オートバイに輝く翼のエンブレム、表紙に描かれていたのが嬉しかった。2016/01/09
チューリップ
0
他の伝記も読んでみよ〜〜 失敗こわがるな!2016/02/06
yodapone36
0
発明家であり、野心家であったことが、世界のホンダを作る原動力だったのだと思う。メーカーは政策頼みでやっていてはダメで、良いものを作ることが本質だとの主張が心に響く。また、そんな彼でもアイデアが勝手に湧いてくる訳ではないとの記述には勇気づけられた。「四苦八苦の末の、いわば苦しまぎれの思いつきなのである。人並みはずれた好奇心と、努力と、反省のサイクルをフル回転させて、ヘトヘトになりながらアイデアを見つけ出しているのが現状だ。」ひるがえって自分の頭の中には、今、どんなサイクルが回せるだろうか?2015/08/19