内容説明
鋭い歴史意識に貫かられた不巧の古典「歴史」の記述を通してツキュディデスは後世に何を語るうとしたのか。歴史記述と認識の問題を深く掘り下げた晩年の大作を収める。
目次
1 序論(問題提出;われわれが求めようとする全体的・統一的視点)
2 本論(ツキュディデス自信があたえようとしているもの;歴史記述の実際はどのようなものか;「言われたこと」と「なされたこと」;問題の要約;政治史の立場で;政治家としての個人の役割と評価)
3 エピローグ(歴史の明暗)
附録 ツキュディデスと歴史予見―フィンレイ説批判