出版社内容情報
第3巻は表題作をはじめ、「貝の火」「ひかりの素足」等珠玉の童話19篇と「電車」「図書館幻想」等初期短篇7篇を併せて収録。
宮沢 賢治[ミヤザワ ケンジ]
天沢 退二郎[アマザワ タイジロウ]
入沢 康夫[イリサワ ヤスオ]
栗原 敦[クリハラ アツシ]
杉浦 静[スギウラ シズカ]
内容説明
童話・詩作品を中心に賢治の作品世界を、より広く、より深く味わえるコレクション全10巻。第3巻は、名作の評価の高い表題作をはじめとして、「貝の火」「ひかりの素足」「ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記」など珠玉の童話19篇と「電車」「図書館幻想」ほか初期短篇7篇を併せて収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
テツ
25
『よだかの星』はいつ読んでもそのときの心の何処かしらに刺さる。弱肉強食の世界で虐げられ辛い思いをするよだか。そんな自分自身の悲しみに満ちた生を繋ぐために他者の生命を奪っていること、奪わざるをえないことを知ってしまい、こんな救われない穢土を離れ遙か遥か高みを、星を目指し飛び立つ。生きることは報われないことで、強いものに食われ弱いものを食わなければならないという悲しい運命に満ち満ちていたとしても、そのくびきから解き放たれようと必死にもがき飛び立ったよだかの姿は冷たい世界の中でいつまでも燃えて輝いている。2018/01/18
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
12
『鳥箱先生とフゥねずみ』 https://bookmeter.com/books/16707486 を読んでこちらも。絵本になっているほうが理解度があがるような。『 蜘蛛となめくじと狸 / 鳥箱先生とフゥねずみ / クンねずみ / 十力の金剛石 / 若い木霊 / カイロ団長 / とっこべとら子 / よく利く薬とえらい薬 / 十月の末 / ひかりの素足 / ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記 / 双子の星 / 「旅人のはなし」から / 復活の前 / 秋田街道 →2021/03/24
黒豆
2
宮沢賢治の初期の短編集。読んだ事のない物語も多いが、なかなか面白い。残酷な話も賢治の手にかかればさらりとしたユーモアに包まれる。中でも「クンねずみ」は最高です。2018/02/13