出版社内容情報
いじめはどのように始まるのか?なぜいじめや差別はいけないのか。見たら、受けたらどうするか。心に深い傷を残すこれらの行為への対処法を精神科医が伝授する。
内容説明
自分が直面しなくても、誰かが「いじめ」や「差別」の被害にあっていると気づいた時、どうすればいいの?見ないふりをしないで、見ること、そして同意しないこと。そして、もしも被害にあったら逃げ出すことも大事!!
目次
第1章 「いじめ」はどのように始まるの?(「ヘイトスピーチ」って何?;「いじめ」は突然始まる ほか)
第2章 少しの違いを受け入れられない人々(「属性」は自分ではかえられない;アイヌ民族のこと ほか)
第3章 「いじめ」や「差別」をめぐる間違い(「いじめ」や「差別」は気づきにくい;気づかないふりをすることがある ほか)
第4章 なぜ「いじめ」や「差別」をしてはいけないのか(いじめや差別の被害をなくす主役は当事者ではない;エスカレートすると暴力や犯罪につながる ほか)
第5章 「いじめ」や「差別」を見たら、受けたらどうするか(「違う人」を特別な目で見てしまう私たち;まず気づくこと ほか)
著者等紹介
香山リカ[カヤマリカ]
精神科医・立教大学現代心理学部教授。1960年北海道生まれ。東京医科大学卒業。豊富な臨床経験を活かして、現代人の心の問題を中心にさまざまなメディアで発言を続けている。専門は精神病理学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アーク
5
「いじめや差別は自分たちに近い人たちがターゲットになる」と本書で知って目から鱗が落ちた。中国人や韓国人の方への差別も、近い国かつ見た目もアジア人だから見分けがつきにくいのに、国民性が違うから相互理解をするのに時間がかかるからだよな。差別をする側が自覚をしにくいのが差別問題の一番の問題点というのにも納得。ヘイトスピーチをする側は自分たちが一番正しいと思っているからこそ差別している自覚がないし、自分たちの言葉に酔って差別をエスカレートさせていく。一時に比べてネトウヨは影が薄くなったけれど、差別の根本は根深い。2017/09/11
みーさん
4
初香山リカさん。コメンテーターをされてるときは日本の良識と思っていた。この一年以内にネットで批判されてるのを見てがそうなのかとしか思わなかった。まっとうなことを書かれていると思う。嫌老とか嫌韓とか知らない間に意識の中に忍び込んでいる感情に流されないようにしないといけない。2018/03/04
may
3
つい2年ほど前、いじめにあっていた長女はその傷がだいぶ癒えてからも、周囲のいじめられている友達のことをずっと気にかけている。その気持ちに親としてどう応えたらいいのかを考えていたところに、この本が出るのを知って、本屋に行った。 ヘイトや民族差別のことはまだ難しいかもしれないが、いじめに対する部分は子供の問いに十分応え得る内容だった。タイミングを見て、手渡したいと思う。2017/08/10
のん@絵本童話専門
2
え〜本当かなあ?と疑問に思う箇所もあったけれど、なるほど、面白いなと思う箇所も同じだけあった。助けたくても勇気が出ない、そんな子にもできることはいっぱいあるよと教えてくれる。収まるはずと見て見ぬふりをするのは許容することと同義。差別で行動を起こすべきなのは本人ではなく、周り。自分が大切にされていないと感じる自己愛がヘイトスピーチの根底にある。憲法で犯罪者の権利ばかり書いてあるのはあえてそうしている(一番国家に対する弱者でも守られる、いわんや被害者をや)。いじめや差別をしている人の話を聞くのは意味がない。2024/05/24
くぅ
2
最近読んだ本の中で一番のお気に入り。差別ってなんで起きるのか?嫉妬や思い込み・想像力不足で起きる小さな諍いが大きく発展し対象にされた人の心が壊れる…その繰り返しを断ち切るために持っておくべきマインドの様なものが作者精神科医の人目線で語り尽くされており、また実際に今でも続くハンセン病者やアイヌ民族への差別も徹底的に解説していたので良い学びになった。2023/12/03
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