出版社内容情報
勉強のこと、人生のこと、大人について…悩める若者に向けて綴った答えは? 大人も考えさせられる、珠玉の言葉。
内容説明
勉強のこと、友だちのこと、死、そして生きること…人生の根幹に関わる大切な八つのことについて、これから大人になる子どもたち、そして大人になるって難しい…と思っている人たちへ向けたメッセージ。
目次
第1問 おとなになるってどんなこと?
第2問 勉強しなくちゃダメ?
第3問 友だちって何?
第4問 普通ってどういうこと?
第5問 死んだらどうなるんだろう?
第6問 年をとるのはいいこと?
第7問 生きることに意味があるの?
第8問 がんばるって何?
著者等紹介
吉本ばなな[ヨシモトバナナ]
1964年東京生まれ。小説家。日本大学藝術学部文芸学科卒業。’87年小説「キッチン」で海燕新人文学賞を受賞しデビュー。『TUGUMI』で山本周五郎賞受賞。『うたかた/サンクチュアリ』『アムリタ』『不倫と南米』等の作品でも海外を含め数々の文学賞を受賞。諸作品は海外三十数カ国で翻訳出版され多くのファンに支持されている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
青蓮
147
タイトルが気になって手に取りました。吉本ばななさんの優しい語り口が好きです。私も何処か大人になりきれてないと感じているので、何かヒントになればいいなぁと思いながら読みました。私に圧倒的に足りないのは、「色々な経験」をすることだと気が付かされました。色々な人に会う、色々な場所に行く、色々なことに挑戦をする。シンプルだけど、これが難しい(私にとっては)。失敗を恐れず、沢山のことに挑戦して、自分の世界を広げられたら私も少しは「大人」になれるのかな、と思いました。また繰り返し読みたい本です。2016/01/04
かりさ
120
大人になればもう少し上手に立ち回ることが出来るのかな。悔いのない日々を送れるのかな。子供の頃大人になれば、と呪文のように唱えてました。さて、大人になったら…びっくりするくらい後悔ばかりだし、失敗もする、時々涙つぅーてなる。でも上手くかわす事、立ち回る事、臨機応変に対応する…しなやかさを身につけられたと思います。この本では、ばななさんの言葉がひとつひとつ気持ちに寄り添ってくれて本当にお守りのよう。勉強や友達のこと、生きるとは、死とは。これまでとこれから、続いていく道を踏みしめるパワーをもらった気がします。2016/05/03
Nobu A
91
吉本ばなな著書2冊目。15年初版、翌年第8刷。前書「キッチン」は代表作ではあるが、あまり響かず。本書の方が心に染みる。世知辛い昨今という現状も影響しているのかも。いや、間違いなくあるな。自分が「おとなになった」と思った瞬間を振り返った。大学生となり親元を離れ一人暮らしで自己責任が伴った時。そう考えると筆者はかなり早熟。昔のことに想いを馳せたくなる素朴な筆致。その中に若い世代に芯のあるしっかりしたメッセージもある。老若男女が手に取れる一冊。ところで、筆者が幼児の時から作家を目指した理由が気になった。2024/02/22
ももたろう
89
吉本ばななさんの大切な方へのメッセージでもあるのかな。押し付けでない、やさしくて温かな言葉が心地よいです。強い攻撃的な言葉、ごまかし…そんな主に政治的に使われている言葉に疲れていたんだなぁ…と気づかされました。若い人はとりあえず読んでほしいな。わからなくてもある時「すとん」と何かを感じる時が来ると思うから。それが「そうだな」でも「ちがうな」でもいい。自分の気持ちを大切にしてほしい。自分の気持ちを言葉にしてほしい。身近な人のように寄り添ってくれるから、やっぱり本ていいなぁと思いました。イラストもステキ!2015/08/04
青蓮
87
再読。本書を読むとやっぱり私は何も成長してないなぁ、子供だなぁと思う。抱えてる辛さを解って欲しくて地団駄踏んで泣いてる子供。誰かに甘えたくて仕方ない自分勝手な子供。そんな子供の自分を切り捨てたくてもがいているけれど、でもそれはちょっと違うのかなって思いました。人が生まれてきたのは、それぞれが自分を極めるため。生きる意味や自分の存在価値は特に無いと思っているけれど、でも自分を極めるためと言うのは何だか良いなぁと思えました。まだまだ未熟で弱い自分だけれど、きちんとした大人になれるように頑張りたいです。2018/12/04