出版社内容情報
タイムマシンをつくって過去や未来へ行くことはできるのだろうか? 時間旅行の夢を追いながら、相対性理論の基本を学ぶ。
内容説明
タイムマシンをつくって過去や未来へ行くことはできるのか?われわれを取り囲む時間や空間は、どうなっているのだろうか。時間旅行という人類の夢を追いながら、宇宙とは何かという根源的な問いに答えていく。
目次
第1章 時間旅行の予備知識1―運動と時間(特殊相対性理論;相対時間・相対空間 ほか)
第2章 時間旅行の予備知識2―重力と時間(一般相対性理論;等価原理 ほか)
第3章 ワームホールタイムマシン(ブラックホールとワームホール;ワームホールとは ほか)
第4章 タイムマシンのパラドックス(親殺しのパラドックス;因果律は破れるか ほか)
第5章 時間はなぜ流れるのか(時間の矢とエントロピー増大の法則;エントロピーとは何か ほか)
著者等紹介
二間瀬敏史[フタマセトシフミ]
1953年北海道生まれ。京都大学理学部卒業後、同大学院工学研究科修士課程修了。1982年マックス・プランク研究所研究員を務めた後、ウエールズ大学カーディフ校博士課程修了。以後、ワシントン大学助手、弘前大学助教授などを経て、東北大学大学院理学研究科教授。専攻は一般相対性理論、宇宙論。最近は、すばる望遠鏡で重力レンズ現象の観測的研究も行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mitei
214
相対性理論を基にタイムスリップ出来るのか?という仮説でまぁ無理だろうなとは思うが、理論的に書かれていて面白い。2020/05/25
白義
21
時間旅行について考えると相対性理論がわかる。というのも、時空というのがそもそも歪んだり伸び縮みする可変的なものだというのを明らかにしたのが相対性理論で、つまりタイムマシンの可能性というのは相対性理論をいかに適用するかにかかっているからだ。というわけで、ワームホールタイムマシンを中心に時間旅行の可能性、現実的課題から相対性理論やさらには量子力学の入り口までわかりやすく教えてくれるのがこの一冊。負のエネルギーや多世界解釈まで、タイムマシンとそれが生むパラドックスという問題に絡めてこの分量に収めるのはかなり凄い2018/07/16
onasu
20
時間や空間には歪みがあり、それを使うか作り出せれば、時間旅行も理論的には可能らしいが、地球の数百万倍の質量を要するとか、まだまだSFの世界のよう。 数式を用いない百頁超ほどの新書で、後半は流し読みになったが、短時間でぎりぎり読み通せたのは、著者の分かりやすく砕いた表現のおかげ。 宇宙、そして時間とは?、て入り口には適した本だ。それでも、文型脳では3次元の空間の歪みというのは、全くイメージできないけどね。2016/07/26
arianrhod
6
物語の中ではSFでなくとも普通にガジェットとして使用される時間旅行。なんとなく理解しているようなしていないようなままに小説や漫画や映画を楽しんできていた。ここいらで更なる理解をと思い立ち、ジュブナイル用の本書ならば子供にも噛み砕くようにわかりやすいのだろう、物理や数学の苦手なアホな私にピッタリだと購入したほずなのだけれど、本書にでてくる用語も聞きかじった用語が満載で、それを解説してくれているはずなのになんだかあぶくのように理解しては謎になり、結局なんとなく理解しているような気分のままの残念な私がここに。2019/01/03
缶
3
相対性理論もエントロピーもざっくり知っていた僕にとってはかなり分かりやすかった。たいていの解説書では心にしこりが残ってしまうのだが、具体例や比喩が上手く使われておりイメージが浮かびやすかった。エントロピー増大の理由の一つの説明はこの本でようやく理解できた。2013/12/05
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