出版社内容情報
翻訳された言葉には必ずわたし達の社会があらわれ、
そして翻訳されたものは社会に影響を与える。
翻訳小説の女性達は原文以上に「女らしい」言葉で訳されていることがあります。翻訳と社会とわたし達の密接な関係を読みとき、性差別をなくすための翻訳、社会に抗する翻訳の可能性を探る一冊。
「はじめに」より一部抜粋
翻訳には、それまでにあった古い考えにとらわれない、新しい言葉を生み出す可能性があります。そして、社会の中に存在しなかったり、埋もれたりしている概念を言葉によって「見える化」したり、それまでの偏った見方を変えたりする力があります。
内容説明
翻訳する際に重要なのは技術的なことだけではない。翻訳された言葉には必ず私たちの社会があらわれ、そして翻訳されたものは社会に影響を与える。フェミニスト翻訳、社会に抗する翻訳の可能性を探る。
目次
第1章 小説の女たちはどう翻訳されてきたのか(日本語への翻訳とジェンダー;日本語の女ことばと男ことば;翻訳の中の女性はもっとも典型的な女ことばを話す? ほか)
第2章 女たちのために自分たちで翻訳する(一九七〇・八〇年代に、自分でいる力をくれた翻訳があった;女性の健康のバイブル『Our Bodies,Ourselves』;わたしのからだは自分のもの。自分のからだをよく知ろう。 ほか)
第3章 これからのために翻訳ができること(一律の女らしさから、それぞれの個性へ;ネガティブなイメージのない性器の名称へ;「彼」と「彼女」だけでなく、インクルーシブな代名詞を)
著者等紹介
古川弘子[フルカワヒロコ]
東北学院大学国際学部教授。早稲田大学政治経済学部卒業後、出版社で雑誌編集と書籍編集に携わったのち、2011年に英国イースト・アングリア大学で博士課程を修了(Ph.D.in Literary Translation)。同大学でのポストドクターを経て2012年より東北学院大学に勤務。主にジェンダーの視点による文学翻訳研究を行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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