出版社内容情報
死を前にしたウィトゲンシュタインは、ゲーテに触発されて「色彩」の概念を徹底的に考察した。最晩年の思想が端的に表れた遺稿集。解説 村田純一
内容説明
色の概念の論理は見かけ以上に複雑だ―。病床にあった晩年のウィトゲンシュタインは、ゲーテの『色彩論』に触発され、死の直前まで「色彩」の問題を考察し続けた。透明で白いガラスはなぜ想像できないのか、「赤っぽい緑」というような色はありうるか、全員が色盲である民族を想像してみよ…。『哲学探究』で示された「言語ゲーム」などの視点を採り入れた「色の論理学」ともいうべき思考実験は、われわれが自明視しがちな色彩概念を根本から揺さぶり、深い探究へと読者を誘う。同時期の遺稿『確実性の問題』にも通底する点がみとめられる、晩期の思想が端的に表れた断片集。
目次
第1部
第2部
第3部
著者等紹介
ウィトゲンシュタイン,ルートウィヒ[ウィトゲンシュタイン,ルートウィヒ] [Wittgenstein,Ludwig]
1889‐1951年。ウィーンのユダヤ系富豪の家に生まれる。航空工学や数学を学んだ後、フレーゲやラッセルの影響を受けて論理学などを学ぶ。『論理哲学論考』の完成によって哲学問題をすべて解決させたと考え、その後、小学校教師などの職に就いたが、自己の言語理論への批判的検討を通して新たな転回を遂げ、哲学者としてケンブリッジ大学に復帰。後年の思想は『哲学探究』へと結実する
中村昇[ナカムラノボル]
1958年生まれ。中央大学教授
誠嶋貞徳[セジマサダノリ]
1965年生まれ。中央大学・国士舘大学兼任講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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