出版社内容情報
ガロア群により代数方程式は新たな展開を見た。群、関数論、トポロジーの相互作用が織み出す数学の面白さ。伝説の名著復活。解説 飯高茂
内容説明
ガロア理論の観点から被覆空間やフックス型微分方程式を考察し、群論と微分方程式をテーマにした入門書。代数系(群)、トポロジー、解析学(関数論)の交錯するような地点にこそ、数学的面白さはプリミティヴに生起すると著者は説く。本書の出自が東大教養学部ゼミナールの講義録のゆえか、概念や証明を図式と言葉のみで展開してゆく手並みは驚くほど鮮やかで、ユニークとしか表現しようがない。かの志村五郎氏をして、「常に高みを見据えていたひと」と言わしめた著者の伝説的名著を復刊。
目次
数学以前のことなど
エイヤーッとひっぱってみる
奥さんがとり替わってもわからない紳士たち
人はしっぽをもっている
ガロア理論を目で見よう
解けるか解けぬか
さよならはHATTARIのあとで
著者等紹介
久賀道郎[クガミチオ]
1928‐90年。横浜市生まれ。1951年東京大学理学部数学科卒業。東京大学、ジョンズ・ホプキンズ大学、オレゴン大学、ニューヨーク州立大学ストーニーブルック校で数学の研究・教育にあたる。保型形式論を中心とする整数論の分野において卓越した業績を残し、特にアーベル多様体をファイバーとするある種の空間は「久賀のファイバー多様体」と呼ばれ、多くの重要な結果を生む母体となった(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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