出版社内容情報
物産学、戯作、エレキテルの復元など多彩に活躍した平賀源内。豊かなビジョンと試行錯誤、そして失意からなる「非常の人」の生涯を描く。解説 稲賀繁美
内容説明
18世紀江戸。内外の品を集めて全国物産会をひらき、戯作・浄瑠璃の人気作家となり、秩父に金山を開発、油絵を描き、オランダ製の静電気発生器エレキテルを復元…と多彩に活躍した平賀源内。さぬきの地に生まれ高松藩を脱藩し、のちに杉田玄白、司馬江漢、鈴木春信、大田南畝、小田野直武ら同時代人と広く交流、刺激しあった源内の生涯は、豊かなヴィジョンと果敢な試行錯誤、そして失意と焦燥と挫折とからなっていた。「分」と「仕来り」の時代にあって、自身の志と好奇心とによって奔放に生き、殺傷事件の果てに獄中で死去したとされる「非常の人」の生涯を鮮やかに描く、評伝文学の傑作。
目次
1 ホルトの木の蔭で
2 源内哀悼
3 博物学の世紀
4 源内の長崎
5 讃岐から江戸へ
6 物産学修業
7 産物ハ多く、見覚え候心ハ一ツ
8 東都薬品会
9 『物類品〓』の世界
10 戯作者の顔
11 秩父山中
12 神田白壁町界隈
13 紅毛の博物書
14 再び長崎へ
15 古今の大山師
16 秋田行
17 憤激と自棄
18 非常の人
著者等紹介
芳賀徹[ハガトオル]
1931‐2020年。東京大学教養学部教養学科卒、同大学大学院人文科学研究科比較文学比較文化専攻博士課程修了。博士(文学)。東京大学名誉教授、国際日本文化研究センター名誉教授、日本藝術院会員。プリンストン大学客員研究員、京都造形芸術大学学長、静岡県立美術館館長などを歴任した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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