出版社内容情報
中国・六朝時代最高の詩人、陶淵明。農耕生活から生まれた数々の名詩は、人生や社会との葛藤を映し出し、今も胸に迫る。待望の新訳注書、遂に成る。
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農耕生活を営みながら、農村の諸風景を詩のなかに写しとる才の見事さ。〈人の命はつなぎとめる根も蔕もなく、さっと散ってしまう路上の塵のようなもの〉と世のはかなさを詠じての余情――。六朝時代最高の詩人・陶淵明の作品は、古来多くの人に愛されてきた。しかし、詩人はたんなる田園の人ではない。儒教的理念がかなわぬことへの憤り、人生や社会との葛藤を内に抱えた人でもあった。「閑情賦」「帰去来兮辞」「桃花源記」をはじめとする、清新で奥行きのある文学世界のすべてを、味わい深い訳文と行き届いた語釈とともにおくる。待望の新訳注書。
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人生や社会との葛藤を秘めた名詩の数々――。
隠逸詩人の全文業を味わい深い訳文でおくる。
待望の新訳注書
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【目次】
凡例
陶淵明関係地図
巻一 詩四言
巻二 詩五言
巻三 詩五言
巻四 詩五言
巻五 賦・辞
巻六 記・伝・賛・述
巻七 疏・祭文
陶淵明伝(蕭統)
肅統の「陶淵明伝」にふれて
解説
陶淵明略年譜
内容説明
農耕生活を営みながら、農村の諸風景を詩のなかに写しとる才の見事さ。“人の命はつなぎとめる根も帶もなく、さっと散ってしまう路上の塵のようなもの”と世のはかなさを詠じての余情―。六朝時代最高の詩人・陶淵明の作品は、古来多くの人に愛されてきた。しかし、詩人はたんなる田園の人ではない。儒教的理念がかなわぬことへの憤り、人生や社会との葛藤を内に抱えた人でもあった。「閑情賦」「帰去来兮辞」「桃花源記」をはじめとする、清新で奥行きのある文学世界のすべてを、味わい深い訳文と行き届いた語釈とともにおくる。待望の新訳注書。
目次
巻1 詩四言
巻2 詩五言
巻3 詩五言
巻4 詩五言
巻5 賦・辞
巻6 記・伝・賛・述
巻7 疏・祭文
著者等紹介
陶淵明[トウエンメイ]
興寧3(365)‐元嘉4(427)年。中国、六朝時代の東晋末から南朝宋初の詩人。潯陽の柴桑(江西省九江市)の人。字は元亮。一説に名は潜、字は淵明とある。諡は靖節。29歳で仕官したが、彭沢県の県令を最後に「帰去来兮辞」を作って官を辞し、帰郷する。農耕生活を送りながら、数々の名詩を残した。六朝を代表する詩人とされる
林田愼之助[ハヤシダシンノスケ]
1932年、福岡県生まれ。九州大学大学院文学研究科博士課程修了。文学博士。専門は中国文学。九州大学大学院文学研究科助教授などを経て、神戸女子大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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藤月はな(灯れ松明の火)