出版社内容情報
砂糖は産業革命の原動力となり、その甘さは人々のアイデンティティや社会をも変えていった。モノから見る世界史の名著をついに文庫化。解説 川北稔
内容説明
われわれが生きている社会や文化は、どのようにして形成されてきたのだろうか。その問いに砂糖を素材にして明確に答えたのが本書だ。世界中の人々にとってなくてはならないものとなった砂糖は、世界最初期の工場生産物として生産され、その収益が産業革命を引き起こす大きな要因となり、かつまた労働者の栄養源ともなって工業化を支えた。それと同時に人々の嗜好はこの甘さによって大きく変わり、社会も劇的に変わっていく。しかしその一方で砂糖生産国は、世界商品となった砂糖に隷従する道を運命づけられることになる。モノを通して世界史を語る先駆けとなった世界的名著を、ついに文庫化。
目次
第1章 食物・社会性・砂糖(主食=中心と薬味=周辺;ヒトは甘党か?)
第2章 生産(砂糖はコーランに従う;新世界の先駆者スペイン ほか)
第3章 消費(砂糖の用途;特権階級の香料 ほか)
第4章 権力(消費の拡大と権力;砂糖をめぐる諸勢力 ほか)
第5章 食べることと生きること(現代社会の消費とアイデンティティ)
著者等紹介
ミンツ,シドニー・W.[ミンツ,シドニーW.] [Mintz,Sidney Wilfred]
1922‐2015年。アメリカの人類学者。イェール大学、ジョンズホプキンス大学で教壇に立った。主にカリブ海域を調査対象とした研究は、世界中の歴史研究者、経済史研究者に影響を与え、今なお先駆的な研究として支持されている
川北稔[カワキタミノル]
大阪大学名誉教授。専門はイギリス史
和田光弘[ワダミツヒロ]
名古屋大学文学部教授。専門はアメリカ史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
佐島楓
skunk_c
ヒナコ
MUNEKAZ
人生ゴルディアス