出版社内容情報
物的証拠から過去の行為を復元する考古学は時に歴史的通説をも覆す。犯罪捜査さながらにスリリングな学問の魅力を味わう最高の入門書。解説 櫻井準也
内容説明
考古学は物的証拠を手掛かりに、過去の人々の行為を再現する学問だ。したがって石器時代や縄文・弥生などの古い時代だけでなく、近現代までもが研究対象となる。もちろん物的証拠も幅広く、銃弾といったものさえ証拠になる。犯罪捜査さながらにスリリングな学問であり、時には一国の歴史を書き換えることすらある。アメリカで長く国民的英雄とあがめられていた将軍の遺跡が、実は先住民への暴力の跡だったことが分かった「リトルビッグホーン古戦場」などは代表的事例だ。歴史の生き証人を足元から掘り起こす考古学。その魅力を余すことなく伝える、読んで楽しい入門書!
目次
1 考古学はどんな学問か(考古学はどんな学問か―その現状と未来;無文字史学と文字史学;今日の日本と旧石器捏造問題)
2 縄文文化を復元する(貝塚の調査;魚骨の研究;縄文人の食べ物;よみがえる縄文の文化伝統;漆を使いこなした縄文人;縄文工人の世界;縄文人と数)
3 歴史考古学の広がり(犬猫・大名・ぜに;六道銭に見る江戸時代の銭貨流通;手のひらの中の国家;古戦場の考古学―最近のアメリカ歴史考古学の新しい試み;歴史考古学の発達と考古学の未来)
著者等紹介
鈴木公雄[スズキキミオ]
1938‐2004年。考古学者。慶應義塾大学名誉教授。慶應義塾大学文学部史学科卒業、同大学大学院文学研究科博士課程修了。イェール大学人類学部訪問研究員を経て慶應義塾大学文学部教授を務めた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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