ちくま学芸文庫<br> 眼の神殿―「美術」受容史ノート

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眼の神殿―「美術」受容史ノート

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  • サイズ 文庫判/ページ数 464p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480510235
  • NDC分類 702.16
  • Cコード C0170

出版社内容情報

高橋由一の「螺旋展画閣」構想とは何か――。制度論によって近代日本の「美術」を捉え直し、美術史研究を一変させた衝撃の書。解説 足立元・佐藤道信

内容説明

明治洋画の開拓者・高橋由一が構想し、遂に未完に終わった「螺旋展画閣」(1881年)。時代の力動を体現するこの構想は、あるひとつの言葉、「美術」の生成と軌を一にしていた。由一の事業着想の背景、博覧会・美術館・美術学校など諸制度の誕生、フェノロサと国粋主義運動…。入念な史料分析によって、官製訳語がいかにして成立し、定着=規範化していったか、その過程が明るみに出される。鮮烈なまでに露わとなるのは、「美術」という言葉が紛れもなく時代の分水嶺を象っていたことだ。制度論の視覚から結晶化していく概念史。それは、以降の美術史研究を一変させた。第12回サントリー学芸賞受賞。

目次

序章 状況から明治へ
第1章 「螺旋展画閣」構想(洋画史の舞台―高橋由一の画業=事業;快楽の園の螺旋建築―「螺旋展画閣」構想;水と火の江戸―建設地について ほか)
第2章 「美術」の起源(文明開化の装置―博物館の起源;美術への胎動―博覧会の創始;「美術」の起源―翻訳語「美術」の誕生 ほか)
第3章 「美術」の制度化(建築=制度への意志―明治一四年の由一(一)
天の絵画―明治一四年の由一(二)
“つくる”論理―『美術真説』のフェノロサ ほか)
終章 美術の終焉と再生―日本語「美術」の現実

著者等紹介

北澤憲昭[キタザワノリアキ]
1951年生まれ。美術評論家、美術史家。武蔵野美術大学客員教授、女子美術大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Ex libris 毒餃子

9
「美術」の概念がどのように日本で形成されていったかを個人と政府の動きから論じた本。筆者のイデオロギー性を排し、史料と作品から読み解いていく。丁寧な記述で面白かった。前評判通り、美術史研究の傑作であることは間違いない。2021/10/09

浅香山三郎

8
高橋由一の螺旋展画閣の構想を起点に、近代日本における美術・芸術の制度化、具体化の過程を辿る。著者の仕事の意義については、足立元氏による解説の腑分けが分かりやすい。佐藤道信・木下直之・高木博志といつた人々が次々に制度としての文化・美術の国家による制定の問題を問ふた1990年代の流れにおいて「日本近代美術史の岩盤に制度論という穴を穿つ、掘削機の先端部分」をなすと本書を位置づける。教科書的には、高橋由一の画家としての側面しか伝へないが、近代美術の具体化の先駆者としての役割を本書で初めて知ることができた。2024/10/29

kana0202

3
30年以上前の本だが、美術史研究作家研究の前提として非常に意味があるはず。こうした本が文庫で読めるのはありがたい。由一の螺旋展画閣構想を端緒に、そして一つの特権的イメージとして明治以降の近代日本がどのように「美術」を受け入れていったのかを探る。いま美術館で「アート」(!)を見ること、そしてそこで行われている日本画、洋画などのジャンル分け、さらには「日本美術の〜」と題される多くの展示について再考し続けるための一つの指針。2023/07/01

kentaro mori

2
⚫︎西洋画が美術になってゆく過程は、「美術」が芸術として自覚されてゆく過程-西洋から翻訳によってもたらされたこの概念が、実用技術と袂を分かって、芸術として確立されてゆく過程でもあったのだ。しかも、その過程の初めにおいて主導権を握っていたのは西洋派ではなく、状況を牛耳る国粋派であった。具体的にいえば、国粋派は、美術ジャーナリズムを形成し、美術家たちの協会をつくり、また政府にはたらきかけることで展覧会や美術学校を開設するなど、総じていえば、美術のための諸制度を築き上げることを通じて、芸術としての「美術」を確立2025/03/31

十文字

2
日本において”美術”という概念、言葉の歴史は浅く、また、その”美術”の成立、定着の過程がそのまま日本美術史の流れであると。 日本美術史の起源を、高橋由一が構想した未完のプロジェクトを辿りながら明らかにする。2021/10/07

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