出版社内容情報
国際関係を「構造的権力」という概念で読み解いた歴史的名著。経済のグローバル化で秩序が揺らぐ今、必要な視点がここにある。解説 鈴木一人
内容説明
従来の社会科学は、国際情勢を、国家の力と利益を中心に理解しようとしてきた。しかし、経済のグローバル化が進み、大国においてでさえ国家=主権という前提が崩れつつある今、この枠組みは有効だろうか。スーザン・ストレンジは本書で「構造的権力」という概念を提示し、それによって国際関係を読み解く必要性を主張した。「構造的権力」とはAが直接働きかけることなく、Bをそうせざるをえない方向へ進ませる力の枠組みであり、具体的には安全保障、金融、知識(情報、技術)のバランスから成る。見えざる覇権を可視化し、国際政治経済学を一変させた名著を文庫化。
目次
プロローグ ある孤島の物語
第1部 国際政治経済学の研究方法(異なる諸価値と諸理論間の紛争;世界経済における権力)
第2部 世界経済における権力の構造(安全保障構造;生産構造;金融構造;知識構造)
第3部 二次的権力構造(輸送システム―海と空;貿易;エネルギー;福祉)
第4部 自分自身の答えを見出したまえ、さもなければお好きなように(問題提起といくつかの答え)
著者等紹介
ストレンジ,スーザン[ストレンジ,スーザン] [Strange,Susan]
1923‐98年。20世紀を代表する国際政治経済学者。LSE、ウォーリック大学教授等を歴任。「構造的権力」と「関係的権力」という概念を提示し、グローバル時代の新たな国際政治経済学を提唱した
西川潤[ニシカワジュン]
1936‐2018年。早稲田大学名誉教授。専門は国際経済学、開発経済学
佐藤元彦[サトウモトヒコ]
1958年生まれ。愛知大学経済学部教授。前愛知大学学長。専門は国際開発論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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壱萬参仟縁
hurosinki
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