出版社内容情報
「私はいまはっきりと『文学』の価値を信じている。『文学』は、おそらく、人間の尊厳の補償である」(「灰皿になれないということ」)
「一人きりの人間は、じつは『人間』ではない。人間を『人間』にする最小の単位は一人ではなく、二人である」(「正常という名の一つの狂気」)
「『文学』は私にとり、まず私の存在のしかたであり、態度なのだ」。大江健三郎、サルトル、石原慎太郎、若尾文子、日劇、『去年マリエンバートで』、『キングコング対ゴジラ』……文学はもちろん映画や自由、恋愛まで作家がクールな文体で語るエッセイ集。新たな7篇のほか、妻・山川みどりによる作家との出会いや夫婦の生活をめぐるエッセイ4篇を増補した決定版。
内容説明
「「文学」は私にとり、まず私の存在のしかたであり、態度なのだ」。大江健三郎、サルトル、石原慎太郎、若尾文子、日劇、『去年マリエンバートで』、『キングコング対ゴジラ』…文学はもちろん映画や自由、恋愛まで作家がクールな文体で語るエッセイ集。新たな7篇のほか、妻・山川みどりによる作家との出会いや夫婦の生活をめぐるエッセイ4篇を増補した決定版。
目次
第1章 灰皿になれないということ(灰皿になれないということ;“自由”のイメージ;永井龍男氏の「一個」―〈作家論への試み〉 ほか)
第2章 わが町・東京(わが町・東京;神話;「日々の死」の銀座 ほか)
第3章 目的をもたない意志―映画をめぐる断章(増村保造氏の個性とエロティシスム―主に『妻は告白する』をめぐって;映画批評家への公開状;目的をもたない意志―マルグリット・デュラスの個性 ほか)
付録 『山川方夫全集』月報より―山川みどり
著者等紹介
山川方夫[ヤマカワマサオ]
1930年、東京生まれ。慶應義塾大学大学院中退後、第3次「三田文学」編集長として、江藤淳、坂上弘、曾野綾子をデビューさせるかたわら、自らも創作を発表する。「日々の死」で注目を集め、1958年に商業誌に進出。「演技の果て」「海の告発」など5作が芥川賞、「クリスマスの贈物」が直木賞の候補となる。65年、交通事故にて逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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阿部義彦
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