無力な天使たち

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  • サイズ B6判/ページ数 313p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784336053640
  • NDC分類 953
  • Cコード C0097

出版社内容情報

政治性と想像力、リアリズムと幻想性の同居である「ポスト・エキゾティシズム」を唱える作家の代表作。

フランスSF界からデビューし、その後ジャンルに納まらず、実験的な作風で知られるヴォロディーヌ。
政治性と想像力、リアリズムと幻想性の同居である「ポスト・エキゾティシズム」を唱える作家の代表作。
襤褸切れから生み出された「救世主」、荒廃した世界で資本主義を復活させたヴィル・シャイドマンが、
生みの親である不死の社会民主主義の老婆達に語った、四十九の断章からなる、結末を欠いた奇妙な物語。

【著者紹介】
一九五〇年、フランスのシャロン=シュール=ソーヌに生まれる。学業を修めた後、一五年間ロシア語教師として働く。八五年『ジョリアン・ミュルグラーヴ比較伝』でデビューし、八七年から専業作家となる。初期はSF的な作風だったが、九〇年代以降はみずからの文学実践を「ポスト=エグゾティシズム」と命名し、この架空の文学カテゴリーに属する作品を複数のペンネームを使い分けながら発表し続けている。作風はカフカやマジック・リアリズムの影響が色濃く、政治性と幻想性がないまぜになった独特な世界を創造している。邦訳されたものに『アルト・ソロ』(白水社)がある。

内容説明

ぼろ切れから生み出された「救世主」、荒廃した世界で資本主義を復活させたヴィル・シャイドマンが、生みの親である不死の老婆達に語った、四十九の断章からなる、結末を欠いた奇妙な物語。

著者等紹介

ヴォロディーヌ,アントワーヌ[ヴォロディーヌ,アントワーヌ][Volodine,Antoine]
1950年、フランスのシャロン=シュール=ソーヌに生まれる。学業を修めた後、15年間ロシア語教師として働く。85年『ジョリアン・ミュルグラーヴ比較伝』でデビューし、87年から専業作家となる。初期はSF的な作風だったが、90年代以降はみずからの文学実践を「ポスト=エグゾティシズム」と命名し、この架空の文学カテゴリーに属する作品を複数のペンネームを使い分けながら発表し続けている。作風はカフカやマジック・リアリズムの影響が色濃く、政治性と幻想性がないまぜになった独特な世界を創造している

門間広明[モンマヒロアキ]
1976年宮城県生まれ。早稲田大学大学院文学研究科フランス文学専攻博士課程満期退学。現在早稲田大学非常勤講師

山本純[ヤマモトジュン]
1983年奈良県生まれ。早稲田大学大学院文学研究科フランス文学専攻修士課程修了。現在電機メーカー勤務(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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Tui

20
コーマック・マッカーシーの「ザ・ロード」を思わせる荒れ果てた世界で起きる、さりげない出来事。殺し合いや死さえ、もはや日常。救いも結末もない。天使は救済せず、ただ通り過ぎるだけ。地球の最晩年に不死の老婆が佇んだ49の舞台は、それぞれ関連のない断片のようで、実は大きなつながりの中にある。パズルのように練られた構成は読み返せば面白いのだろうけど、もはや気力体力そして貸出期間が尽きました。どなたか試してみてください。2017/07/31

秋良

14
終末世界のどこかで、不死身の老婆たち相手に語られる49個の結末のない話。ある話の語り手が別の話で語られたり、作中作の作り手かと思ったら彼もまた作られた人物だったり……と煙に巻かれるような、関西人が「で、オチは?」と聞くような話が連なる。流し読みした解説によると、俯瞰すると緊密な構造が浮かび上がってくるらしい。それはあまり魅力的に思えず、境界線の曖昧な話をそのまま楽しんだ。2024/04/11

ふな

14
「辺境図書館」で知り購入。49人あるいはそれ以外の人物によって語られる終末世界の物語、と思いきや語り手は一人の人物のようにも書かれている入れ子構造。物語の中心人物のように見えたヴィル・シャイドマンですら架空の存在のようにして語られ焦点が見えない。夢と現実、過去と未来、男と女、すべての境界線が曖昧な世界観。まずは文章を楽しもう。2019/01/30

きゅー

14
人々の多くが死に、荒涼とした世界。収容所と朽ちたマンションが何世紀も前から佇んでいる。数百歳の老婆たちが、世界を恢復させるためにガラクタから人間を作る。異星人が街角に立ち人間を調査している。探検隊は町中に放置してある段ボール箱と衝突して死者が出る。ヴォロディーヌの世界観はあまりに異質で、尖っている。そしてまた、本文は非常にレトリカルな構造をしており、そのまま読み進めれば自分の位置を見失いそうだ。しかし、あるがままを受け入れ、イマジネーションに身を委ねれば、やがて荒廃した世界の美しさが現れてくるだろう。2015/06/10

em

13
49の「スナップショット」を読んでいくうち、ある建築物を夢想する。一望監視型の円形監獄、パノプティコン。廃墟となった監獄の中央に、もはや実体を持たない影のような獄吏がいる。周囲を取り巻く房をざっと見渡し、目についた幾つかを気まぐれに覗いていく。すると、そこにこびりついた断片、時間のルートを外れた場所からやってきた過去と未来の残滓が蜃気楼のように立ち上がる。私はその視線をなぞっていく。次第に建物はこの物語内の収容所や監視塔へと変容し、最後にまた元の誰もいない廃墟に収束する。2017/08/08

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