出版社内容情報
信長と森蘭丸、謙信と直江兼続、武田勝頼と土屋昌恒──。武家衆道の「夜」に光を当て、男心と歴史を動かした傾国の「美少年」に迫る。解説 井上泰至
織田信長と森蘭丸、武田勝頼と土屋昌恒、大内義隆と陶晴賢
男心と歴史を動かした
傾国の「美少年」たち
武家衆道の「夜」に光を当てる
「織田信長×森蘭丸、上杉謙信×直江兼続、武田信玄×高坂昌信……戦国武将が麗しい小姓を寵愛するのは当然の嗜みで、人々はその関係を心から礼賛した──」とする「常識」は、どこまで事実なのだろうか。本書では、史料をベースに、俗説と実像を区別していく。男心と歴史を動かした武家衆道の盛衰史。
解説 井上泰至
内容説明
「織田信長×森蘭丸、上杉謙信×直江兼続、武田信玄×高坂昌信…戦国武将が麗しい小姓を寵愛するのは当然の嗜みで、人々はその関係を心から礼賛した―」とする「常識」は、どこまで事実なのだろうか。本書では、史料をベースに、俗説と実像を区別していく。男心と歴史を動かした武家衆道の盛衰史。
目次
プロローグ 戦国時代の武家男色、その俗説と実相
第1部 室町幕府と男色文化(公家・宗教社会の男色―禁断の扉を開いた足利義満;足利将軍と男色―稚児から小姓へ;守護大名と男色―大内義隆・武田信玄)
第2部 戦国武将と男色の実相(東国の戦国武将と男色―武田・北条・長尾・今川・朝倉氏ほか;奥州の戦国武将と男色―大崎・上杉・蘆名・蒲生・伊達氏ほか;西国の戦国武将と男色―大内・黒田・宇喜多・毛利・島津氏ほか;信長・秀吉・家康と男色―織豊期から江戸期まで)
エピローグ 江戸時代の武家男色、その隆盛と衰退
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Ryoko
2
表紙イラストからのイメージと違い内容は史実から真実を推考する濃く読み応えがあった。前半は男色の歴史や政治的意味など学校の教科書のようだったが後半からはよく知る歴史上の武将の男色に関するエピソードが紹介され、とても面白かった。男の同性愛が特別じゃない時代があった。今、そういう時代になりつつあるから歴史は繰り返す?2024/05/10
ポラオ
1
●一次資料を元に現在のイメージとして出来上がった男色(なんしょく)が脚色されたものが多いと解き明かしていくのや、どういう風に僧・貴族・武士に広がっていったのかの解説が興味深かった。2024/07/15
ちせ
0
我々が抱いてきたこうあってほしい妄想を正面から叩き切られた感じがした。ちょっと無理やりすぎない…?と言うところもありましたが、読んで良かったです。 武田信玄と高坂昌信の誓詞の考察が中々面白かった。2025/04/01