ちくま文庫<br> 「14歳」少女の構造―大塚英志まんが評論選集80’s-90’s

個数:

ちくま文庫
「14歳」少女の構造―大塚英志まんが評論選集80’s-90’s

  • ウェブストアに1冊在庫がございます。(2025年05月25日 19時20分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●3Dセキュア導入とクレジットカードによるお支払いについて
    ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ 文庫判/ページ数 560p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480438997
  • NDC分類 726.1
  • Cコード C0195

出版社内容情報

あらゆるものが記号と化し消費されていく時代に、まんがは内面と身体の表現を花開かせた。まんがが消費される現場で書かれた同時代的評論の集大成。

内容説明

ニューアカとバブルの80年代、そしてコンピュータゲームの時代だった90年代初頭。あらゆるものが記号と化し、消費されていく社会に抗うように、まんがは「身体」と「内面」の表現を花開かせた。消費されるためのまんがをつくる現場で書かれた同時代的評論に、まんがが真に有害だった時代を描く書き下ろし補論「三島由紀夫の「首」と「1970年」の蜂起する少年まんが」を加えた傑作評論選。

目次

第1章 物語と構造(言葉の位相―少女まんがにおける“固有の論理”について;内面の発見と喪失―少女まんがにおける「ことば」の変容;“学バン狩り”のフォークロア―紡木たく「これからもずっと」 ほか)
第2章 成熟とジェンダー(“14歳少女”の構造;“産む性”としての少年―“性差の少女まんが史”のために;“少女殺し”という主題―大島弓子『いちご物語』をめぐって ほか)
第3章 性表現と身体(記号的身体の呪縛―手塚治虫「まんが記号説」批判;手塚治虫は「有害」だった;美少女症候群―不在の“強姦者” ほか)
補論 三島由紀夫の「首」と「1970年」の蜂起する少年まんが

著者等紹介

大塚英志[オオツカエイジ]
1958年生まれ。まんが原作者、批評家。神戸芸術工科大学教授、東京大学大学院情報学環特任教授、国際日本文化研究センター教授を歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

阿部義彦

21
ちくま文庫先月の新刊、やっと読めました。サブカルをリードした、批評家、漫画原作者(三流劇画ムーブメントを担った漫画ブリッコ編集長、著名な原作マンガは「多重人格探偵サイコ」等)の大塚英志さんが80~90年に発表した評論の寄せ集めです。少年漫画とは違う語りの水準を持つ少女漫画の複雑性故に大きく羽ばたいた24年組(特に大島弓子には、各漫画まで細かく触れられています。勿論ジェンダー論としても秀逸)、変態少女文字論、紡木たく、乙女ちっく、梶原一騎、楳図かずお、手塚治虫、吾妻ひでお、山本直樹、サブカル好きは必読!2023/09/02

九曜紋

9
大塚英志を初めて知ったのは1989年の「少女民俗学」。本作では80年代から90年代のまんが評論を編集。元民俗学の徒であった大塚の筆致は明解で鋭いが、漫画家たちがどこまで自覚的であったのかはやや疑問。大塚が無理やり民俗学のナラティブに回収しようとしている可能性もある。私の認識では大塚はサブカル論壇の人間だったのだが、佐々木敦は福田和也、宮台真司とともに遅れてきたニューアカにカテゴライズする。「漫画」が「まんが」となり、サブカルチャーからメインカルチャーになったように、大塚自身もメジャーになったということか。2024/01/13

ますりん

2
著者が80年代から90年代のマンガを取り巻く状況や作品への批評を取りまとめたもの。時代的にはポスト構造主義全盛期もあって、アプローチがちょっと鼻につく(自分もニューアカまっしぐらな時代だったの面映ゆさも含め)。ただ中にはとんでもなく鋭い視点・論点もあって、さすがは大塚さん。特に、(今まさに諸々ホットな)ノスタルジー需要というサブカルチャーはすべからく商品であるという視点を持て、というくだりと、その根底には「語るべき過去」を持たない人々の「想い出づくり」への強迫観念があるという論点はハッとさせられた。2023/12/09

キュー

1
学が無い人間なので評論とかいうととにかく事象をいろんな事にこじつけて語ってるな〜という印象になってしまう。大塚英志さんもよく民俗学なんかになぞらえて語ってるんだけど、やっぱりそういう一定のパターンっていうのはあって無意識にせよ物語というのは大昔からそういう物なんだなぁと納得してしまう。民俗学に興味は出てきているものの柳田國男なんかの著作の引用で旧仮名遣いなのを見る度に上手く読めなくてげんなりして二の足を踏んでしまうんだよなぁ。まぁ厚くて読み応えありました。2023/10/15

YOK_1111

1
1972年を境に社会のダイナミクスは、革命と反革命から、資本と大衆へと変化したのでは。その大衆のバイブルとも言えるコミックを、著者は民俗学的な視点を用いつつ、意味づけた。同時代評論は、その時代に敏感でなければ書けず、歴史的な大局観がなければ残らない。本書は、論じられた数々のコミックよりも長く、現代史に影響を与えているように思われる。70年代の香りを思い出し、懐かしかった。2023/10/08

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/21413782
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。

最近チェックした商品