ちくま文庫<br> 砂丘律

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ちくま文庫
砂丘律

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  • サイズ 文庫判/ページ数 288p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480438362
  • NDC分類 911.168
  • Cコード C0192

出版社内容情報

中東と日本を舞台に清冽な抒情を巧みな韻律で織りなして大いに話題を呼んだ千種創一の第一歌集が待望の文庫化! 解説 市川春子

内容説明

中東と日本を舞台に、清冽な抒情と巧みな韻律、口語・会話体による音楽性で現代短歌の新時代を切り開いた伝説的詩集が新たな装いを得て待望の文庫化!

目次

1(風化は三月のダマスカスにて;白樺ノ南限;尼ヶ坂駅;君は淡水でしたね;古都;Life is struggle;My apologies.)
2(鳥取と平衡;アイデア;果実と陰影;ひらけ;屋敷;大学通り;すぎなみ吟行;きらい、四月;奥山心へ;辞令と魚;雨と務;罰について)
3(秋、繰り返す;keep right;十職十景;please mind the gap;No way;聖都;半島小論;春の少し前)
4(或る秘書官の忠誠;ヘッドフォーン・ガール;お水いりますよね;Revolt in Brown;或る牧師;みんなのひろば;ザ・ナイト・ビフォア)
5(ひ;Ancient Talk;Small Talk;Walking Talk;Written Talk;終りの塩)
6(認めることの雪について;悪について)

著者等紹介

千種創一[チグサソウイチ]
歌人・詩人。1988年名古屋生。2005年頃、作歌開始。2009年、三井修の授業「短歌創作論」の受講生らと「外大短歌会」創立。2015年、『砂丘律』(青磁社)上梓。2016年、日本歌人クラブ新人賞、日本一行詩大賞新人賞受賞。2019年、詩の制作を開始。2020年、『千夜曳獏』(青磁社)上梓。2021年、「ユリイカの新人」受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

livre_film2020

34
現代短歌をあまり読んだことがなく、知識もないため、まっさらなまま読んだ。砂がキラキラと舞う様子を見て「綺麗」と思わず言ってしまったがために、口内がジャリジャリする感覚が読了後残る。「君はあくまで塔として空港が草原になるまでを見ている」「君のシャツ干すとき君の肩幅と割れたグラスを 暮れていく朝」「手のひらの液晶のなか中東が叫んでいるが次、とまります」 私は常に何かを見落としている。その見落としたものを拾い上げて歌人に突き付けられたように感じた。どこか遠い国で起きる出来事も言葉の前では平等。痛みもまた。2022/11/19

新田新一

33
清新な叙情を感じる歌集。私はこんな現代的な歌集よりも、新古今和歌集に収録されているような和歌が好みなのですが、この本には心を動かされました。「八月へさよならを言え、鞄にはルーズリーフの束つめこんで」のように都会的で乾いた詩情を感じるものが多いのですが、所々に日本人が昔から持っている季節の移ろいを感じる心を詠んだものがあり、嬉しくなります。例えばこんな短歌です「雨上がり歩く僕らへ放たれた新緑からの雫の弾丸」。短歌は日本人の心に一番合っており、表現法や言葉遣いは異なっても、ずっと詠み継がれていくと思いました。2025/01/02

みつ

22
『砂丘律』の名のもとに纏められた歌集。アラブの地を舞台にしたものに限らず、乾き切った世界が現出する。そこでは、物も出来事も関係性をほとんど失って記述され、それゆえ生まれる欠落感が一種硬質な抒情を生み出す。それでも全体の構成が大雑把には「春」「夏」「秋」「冬」「恋」のように感じるのは、伝統的な歌集のくびきから抜け出せない自分の鑑賞力の狭さゆえか。好きな歌も、伝統的な抒情と韻律を感じるものが多い。「丁寧におられた手紙 初夏の陽にさかさの文字がちょっと透けてる」(p32)、「みることは魅せられること 君の脚➡️2023/06/10

ひろ

11
著者の情報やタイトルからして、砂が支配する中東で詠まれた歌があるのだろうと手に取った。31文字から異国情緒が香り、不穏な情勢が綴られる。削ぎ落とされた表現から、解かれていく広がりに、瞬く間に魅了された。加えて印象的だったのが、歌ごとに有する気配が全く異なること。日本で詠まれた歌もあり、そちらは近しい手触りが感じられる。カロリーメイトを含む有名な歌が代表的。歌集がここまで面白いものとは予想していなくて驚かされた。もっと触れていきたい。2025/04/19

さとみん

10
匂いも肌触りも想像するしかない砂の国のリアル。言葉で伝えられること、言葉でしか伝えられないこと。同じ出来事に遭遇しても、そこで何を思い、何を感じるかは人それぞれ。「事実ではなく真実を」という後書きの言葉と、「記録の理由は二つある」という解説の指摘を重ねると、この歌集は感情のタイムカプセルのようだ。何も知らずに受け取った私にも届く鮮烈な、あるいは普遍的な感情の数々。こんな断片的な感想しか浮かばないが、時々ぎゅっと心を掴まれる歌があった。栞だらけのこの本は何度も読み返すことになりそうだ。2023/01/09

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