出版社内容情報
巨匠が挑んだ世界的名作「動物農場」の世界。他に小松左京原作「くだんのはは」や、「カラーン・コローン」を収録。解説 中条省平巨匠が挑んだ世界的名作「動物農場」の世界。他に小松左京原作「くだんのはは」、牡丹燈籠に発想を得た「カラーン・コローン」を収録。解説 中条省平
石ノ森 章太郎[イシノモリ ショウタロウ]
著・文・その他
ジョージ・オーウェル[オーウェル ジョージ]
著・文・その他
内容説明
全体主義と独裁政治の恐ろしさを寓話的に描いたジョージ・オーウェルの「動物農場」を石ノ森章太郎がコミカライズした幻の傑作。50年近い時を経て遂に文庫化。さらに小松左京・原作「くだんのはは」、怪談牡丹燈籠をモチーフとした「カラーン・コローン」の2編も併せて収録。1970年に発表され、文学を素材にした風刺とSF性にあふれる作品を収録した傑作コミック。
目次
アニマル・ファーム(原作 ジョージ・オーウェル)
くだんのはは(原作 小松左京)
カラーン・コローン
著者等紹介
石ノ森章太郎[イシノモリショウタロウ]
本名:小野寺章太郎。1938年1月25日、宮城県登米郡(現・登米市)生まれ。1954年、高校在学中に『二級天使』でデビュー。高校卒業と同時に上京し、漫画家生活に入る。1998年死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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KAZOO
108
石ノ森章太郎さんがこのようなコミックを書き上げていて、しかもちくま文庫に収められているとは知りませんでした。私は英語で読んだり映画(かなり昔の作品ですが)で見ています。その映画を思い出しました。レーニン、スターリン、トロッキーをうまくブタにしてその特徴をよく表しています。また小松左京のくだんのははや石ノ森さん独自の作品もあります。楽しめました。2019/12/03
ペグ
71
以前読んで、石ノ森章太郎さんの漫画に衝撃を受けました。漫画でなければ表現出来ないものをその画力で描いていて素晴らしい。 残念なのは文庫のこのサイズ。自数が多いのに本自体が小さくて、読みにくく、やはりもう少し大きいサイズだったら良かったなと。 何度でも読み返すことの出来る名作だと思いました。2019/10/03
keroppi
65
解説を読んで、自分が経験した少年マガジン体験と同じだなと思ったら、解説者の中条昌平氏と同世代だった。私も、少年マガジン掲載時読んでいたはずなのだが、それほど記憶に残っていなかった。今読み直すと、石森章太郎の描写力と風刺の力に引き込まれた。この頃の少年誌のパワーは凄かったのだと、あらためて思った。2018/12/30
古古古古古米そっくりおじさん・寺
60
【2019年石ノ森章太郎誕生日読書会参加作品】ジョージ・オーウェルの『動物農場』を漫画化した表題作に、小松左京原作『くだんのはは』と、『怪談牡丹灯籠』のSF化作品を併せた1冊。『くだんのはは』はかつて読んだ事があったので、他の2作を新鮮に読む。『アニマル・ファーム』を読んでいて感じた事は、出てくる動物達に愛嬌はあるが可愛くはない。これが手塚治虫なら見とれるほど可愛く描くだろうなと(これがスターリン主義下のソ連の諷刺というのはあろうが)。中条省平の解説が親切。あの頃の少年マガジンって凄い雑誌だったのだな。2019/01/13
sin
57
搾取される労働者を家畜にたとえて…結局、勝ち取った新世界は独裁者に支配されてしまうのだが、現実にも指導者とされる者は救い出した民衆を支配する。権力欲は人間のサガといってしまえばそれまでだが、民衆にも原因があって…自分たちの考えを持つことをせずに他人任せだからだ。そうした矛盾を含めて問題意識を多く含んだ作品である。2019/01/12
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