出版社内容情報
青春、恋愛、犯罪、笑い…マンガが描く貧乏。水木しげる、赤塚不二夫、永島慎二、水野英子、松本零士、つげ義春、楠勝平、谷岡ヤスジほか。
山田 英生[ヤマダ ヒデオ]
編集
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
古古古古古米そっくりおじさん・寺
83
面白漫画アンソロジーのつもりで気軽に手に取ったが、これは現代的な良いアンソロジーだった。ギャグ作品もありながら、読後あれこれ考えさせられた。半分はかつて読んだものだったが、「貧乏」に絞って集められた時、改めて光るものがある。「貧乏また楽しからずや」という作品がある。これは確かにそうで、貧しい者が互いに持ち寄ればコラージュの様な幸福がある。人間は金が無くとも人があればどうにかなったりする。しかしやっぱり貧困が人間を損ねてしまっている瞬間を傷みと共に切り取った作品もある。貧乏の形は多様で何故か豊かなのである。2018/06/12
Vakira
49
老境まんがの隣に積んであったのでパラパラと。オオ~これも懐かしか~ んで購入。これも山田英生さんの編集だ。知らない作家もいたがどれも珠玉の名作ばかし。つげさんの漫画は貧乏に合うな~ 赤塚不二夫の「トキワ荘物語」いいわ~ 石森なかなかのいい奴。映画をおごってやったり、漫画描きを手伝ったり、石森と一緒に見た映画のリストが掲載。やっぱり名作見てますね~ 鈴木良雄って知らない漫画家でしたが「フルーツ宅急便」気に入りました。男おいどん きたなそう~2019/08/07
tomi
43
つげ義春・忠男兄弟、水木しげるから業田良家「自虐の詩」こうの史代「長い道」の抄録まで、貧乏生活を描いた漫画のアンソロジー。重い内容の作品が多い中に谷岡ヤスジのギャグ漫画が収録されていたりと多彩なセレクション。冒頭のつげ義春は流石だが、初めて読んだつげ忠男の「きなこ屋のばあさん」も良かった。良作揃いで現代の作品では鈴木良雄や、うらたじゅんの他の作品も読みたくなった。2018/09/17
gtn
36
楠勝平「おせん」の一篇。貧乏等、苦労は人生経験となり、他人への思いやりになると、最近まで無条件に思い込んでいたが、最近その考えを変えつつある。コンプレックスを抱えた者が、人並み以上の地位を得た途端、豹変した例をいくつか目の当たりにしたから。苦労は、人生の十分条件であって、必要条件ではない。2022/08/15
akihiko810/アカウント移行中
30
山田英生編集による貧乏まんがのアンソロジー。7.5/10点。 つげ兄弟、辰巳ヨシヒロ、鈴木翁二…ガロ系レジェンドたちの作品の他、「自虐の詩」や「フルーツ宅急便」など最近のまで幅広くセレクトされている。「貧乏」は漫画作品のテーマとしては結構描かれているみたいだ。つげ忠雄の「きなこ屋のばあさん」、初めて読んだけど良きかな2021/12/27