出版社内容情報
暮らしの中で需要を見つけ月3万円の仕事を作り、それを何本か持てば生活は成り立つ。DIY・複業・お裾分けを駆使し仲間も増える。解説 鷲田清一
内容説明
「個人レベルではじめられて、自分の時間と健康をマネーと交換するのではなく、やればやるほど頭と体が鍛えられ、技が身につく仕事を「ナリワイ」(生業)と呼ぶ」(まえがきより)。生活と遊びの中から年間30万円程度の、他者と競争しない仕事を複数つくり、生計を組み立てていく方法論。文庫化にあたり、読者からの質問への答えを増補した。
目次
第1章 ナリワイとはなにか(ナリワイで生きるということ;そもそも仕事は自分でつくるものだった ほか)
第2章 人生における支出を点検し、カットする(そもそも人はどれくらいお金が必要なのか?;不安の出所はどこだ? ほか)
第3章 ナリワイをつくろう!(未来を見る;ナリワイの形をつくる ほか)
第4章 ナリワイをやってみる(情報よりも現場百ぺん;適正な価格を検討する ほか)
第5章 ナリワイはみんなでやればもっと楽しい(最も強いリスクヘッジとは?;現代社会の幻影を疑え! ほか)
著者等紹介
伊藤洋志[イトウヒロシ]
1979年生まれ。香川県丸亀市出身。京都大学大学院農学研究科森林科学専攻修士課程修了。新卒でベンチャー企業の立ち上げに参加。求人誌創刊ののち、激務による肌荒れで退職。農文協などのフリー記者に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たまきら
25
夫が借りてきた。味も素っ気もない表紙で、どこの禅問答の本かと思ったが、内容は夢に満ちていて楽しい。予算もあるんだろうけれど、もっとカラー写真をふんだんに取り入れたデザインにしたり、楽しい写真を表紙にしたらもっともっと若い人が手に取ったんじゃないのかなあ、と思う。古い長屋を自分たちの手で改造しながらレストランやカフェ、B&Bを始める奴らだらけの墨田区。なんだか知り合いの仲間っぽいなあと思ってFBでチェックしたら共通の友人が5人もいた。あはは、やっぱり。2017/09/28
ki-luck
20
仕事になるか分からないけど、何か始めようと思う人にオススメ。一般常識だと思われていることに疑問を投げかけ、ぼちぼちやってくのもアリなんじゃないの?て感じの本。これを読みながら、何が出来そうかな、何が楽しめそうかな、と考えるだけでも楽しいw2020/11/03
冬佳彰
18
本書によると、 大正9年の国勢調査で申告された職業は3万5000種で、最近の申告では2700種ということだ。本書では、どのようにナリワイを作るか、というよりも、固定化し痩せ細ってしまった「職業」に対する観念を見直し、無数の「可能性としてのナリワイ」を実践に移すためのプロセスを丁寧に書き起こしている。俺が面白かったのは「難しそうに見せる技術を見抜け!」かなあ。これは大いに肯ける。何もかも職人や名人、プロの仕事とみなしハードルを設定することで、素人でもやればできるはずの作業を囲い込む。(続く)2020/12/19
RED FOX
16
すごい地味ですが今年一番の刺激かもしれない♪昔の日本人は一人一人が多種雑多なナリワイをこなしていて、一つの会社、店舗、専門職を勤め上げる現代の限界を指摘。「『ソーシャルデザイン』やら『世界同時革命』やら『働くとは何か』など小難しいことを考える割に、私達は床を張ったことすらないのである」2017/08/09
ほっしー
15
文庫で再読。モチベーションになる。柔軟な考え方でこの日常を進んで行きたいと思う。2018/01/11