出版社内容情報
無名の変人から、ゴッホ、ルソーらの有名人、「聖遺物」「迷信」といった各種事象や営みまで。人間の業と可能性を感じさせる超絶の人生カタログ。
内容説明
ドイツ嫌いのあまり「ドイツ民族の多便症」なる学説を発表したフランス人学者。戦闘で失った片脚を国葬にした大統領。芸術作品のある部分にイチジクの葉を貼って廻った役人―無名の変人から、ゴッホ、ルソーといった有名人まで。あるいは「聖遺物」「迷信」といった各種事象や営み、特筆すべき「最期の言葉」などを収集。人間の業と可能性を感じさせる「超絶の人生」カタログ。
目次
愛書家
アイッサウア族
アイドル崇拝
アイホルン兄弟
アイム
アインシュタイン
アヴォー
アーズ
遊び人
アドレス〔ほか〕
著者等紹介
カリエール,J.‐C.[カリエール,J.C.] [Carri`ere,Jean‐Claude]
作家、劇作家、脚本家
ベシュテル,G.[ベシュテル,G.] [Bechtel,Guy]
作家。歴史家
守能信次[モリノシンジ]
1944年生まれ。中京大学名誉教授。東京大学大学院教育学研究科修士課程修了。フランス・ディジョン大学大学院経営経済研究科博士課程修了。経済学博士。現在は独立行政法人・国際協力機構(JICA)の海外ボランティア活動に携わっている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
HANA
54
古今の変わった人物、行動を集めた一冊。自分を正常と断じて、そこから外れた行動を奇とする考えはどうも嫌いである。ただこうして圧倒的な奇行の数々が集められているのを見ると、もうそんな事はどうでもよくなってそれをただ楽しむ事しか出来なくなってくる。やはり読んで気持ちがいいのはシヴァルを始めとした理想の為に行動した人の行いや、権威を背景とした間抜けさ辺り。特に「聖遺物」の数を調査した項には笑わせてもらいました。聖女ユリアーナの頭26胴20とか。何となくそういう行動を集めたこの本自体、一種の奇行みたいに思えてきた。2014/06/08
kokada_jnet
41
この本の「自殺」の項目に、「1905年に日本の将校が戦場で腹をかききると、幾人ものパリジャンがハラキリを敢行した」とあるが。この元のハラキリした将校は誰のことなのだろう。1912年に自殺した乃木希典のエピソードが混ざっている? というわけで検索してみたところ、こちらのサイトにある、乗組員が割腹自殺した1904年の「金州丸事件」のことらしい。https://www.pref.kanagawa.jp/documents/32645/k0702.pdf この本の記述は、この件についてはかなり間違えている。2017/06/26
sasha
7
「万国」と謳っている割にはほとんどヨーロッパが中心。アジアは日本くらいか。大屋政子さんが取り上げられているのにはびっくり。宗教絡みの奇行の多さに若干食傷気味。仏教の即身成仏も奇行の類になるのかな?本書では僅かな行数で済まされている「チフスのメアリー」はチフス菌の健康保菌者というだけなので、奇人で括ってしまうのか気の毒な気がする。2019/05/15
旗本多忙
6
冒頭の、奇行礼讚を読んでいただけば本書の内容がわかる。長いもので数ページ、短いものは2、3 行で書かれた、奇人変人の、驚異、愚行、奇行が集約されている。正常な人とは?おかしい人とは?ちょっと、いや、かなり面白いですね。700を超えるページ数だが、どこから読んでも構わないと言ってる。暇な時に、そっと開いて笑って見ようではないか。2016/06/16
あおき
5
読み進めていくうちにだんだんどうでもいいというか、奇人になれてきた気になれる 現実でこんな人たちにあっても動じない素地をつくれた、かもしれない2014/08/10