出版社内容情報
机や原稿用紙、万年筆などにまつわる身近な思い出話を通して、文学者たちの執筆活動の裏側を垣間見せてくれるアンソロジー。59篇収録。文庫オリジナル。
内容説明
机、原稿用紙、万年筆、鉛筆…。身近な文具にまつわるエッセイを通じて、家族や友人、師との関わり、若かりし日々の思い出、執筆に当たっての葛藤など、創作活動の秘密を浮かび上がらせるアンソロジー。全59篇収録。
目次
1 わたしの机たち(「机」(室生犀星)
「朱き机の思出」(里見〓(とん)) ほか)
2 机上風景(「書卓の上」(島村抱月)
「わたくしの執筆癖」(日夏耿之介) ほか)
3 原稿用紙と筆記具(「原稿用紙その他」(石川欣一)
「先輩の忠告」(安岡章太郎) ほか)
4 机の周辺(「地球儀」(澁澤龍彦)
「ファクス深夜便」(大岡信) ほか)
5 わたしの書斎(「書斎」(野村胡堂)
「書斎」(伊藤整) ほか)
著者等紹介
高橋輝次[タカハシテルツグ]
1946年三重県伊勢市生まれ、神戸市育ち。大阪外国語大学卒。創元社をへてフリー編集者になる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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やまゆ
8
戦中の話から現在のメールに至るまで幅広いエッセイ集。作家たちの筆記具や原稿用紙、机などに関するこだわりは読んでいて微笑ましいところがある。2014/09/14
yarake isuke
6
図。968円。書斎や文具をめぐるアンソロジー。大正昭和の文章は言い回しや漢字の使い方が高尚で、漢和辞典を引きながら読むが結局わからないものもあった。原稿用紙についての作品が興味深かった。パソコンが主流と思われる2021年にあって、書斎はどうなっているのだろうか。道具などにこだわらずに書く、もしくは道具を整えてから書くいずれかなのだろうか。書斎というか自分の部屋が欲しい。2021/08/27
S_Tomo🇺🇦🇯🇵
6
戦前から現代までに活躍した&活躍中の文学者(多くは小説家だが文学者や詩人、漫画家も登場)が自分の書斎そのものや、その中にあるものについての思いを綴ったエッセイ集。今やとんとお目にかからなくなった原稿用紙や、親子二代にわたって使われ続ける机とか、時代の流れに伴う「こだわり」の変動が実に面白い。2014/01/08
のみこ
5
各人がこだわりを持って道具を愛している様子が、息遣いそのまま伝わってくるアンソロジー。時代と共に移り変わっているように見えて、実は人間の趣味趣向ってヤツはさほど変わらないのかも。2014/01/07
よっちん
4
図書館。小檜山博の話よかった2014/03/09