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ちくま文庫
権力の館を歩く―建築空間の政治学

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  • サイズ 文庫判/ページ数 425p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480431240
  • NDC分類 312.1
  • Cコード C0131

出版社内容情報

歴代首相や有力政治家の私邸、首相官邸、官庁、政党本部ビルなどを訪ね歩き、その建築空間を分析。権力者たちの素顔と、建物に秘められた真実に迫る。

内容説明

吉田茂から小沢一郎まで、日本政界の大立者の住み処や、首相官邸、国会議事堂、各政党本部ビル、枢密院、宮内庁庁舎など数多くの「権力の館」を訪ね歩く。日本政治史研究の第一人者が、権力空間の現場に身を置き、当時なされた政治的意思決定と権力者たちの人物像を鮮やかに再現する。建築空間と政治の関係性という全く新たな視座を確立した画期的ノンフィクション。

目次

序 権力の館事始め(マッカーサー GHQ跡第一生命館―皇居を睥睨できぬひたすら実務の部屋)
1 権力者の館(吉田茂 大磯御殿―政治も普請も道楽尽くす;吉田茂 目黒公邸―ワンマン好みの宮様の「光の館」 ほか)
2 権力機構の館(首相官邸 上―保守本流は住まず、保守傍流と平成流が住む館;首相官邸 下―秩序と安定と孤高の館に「魔性の力」は蘇るか ほか)
3 政党権力の館(自由民主党本部―出入り自由、機能重視の「繁華街」;砂防会館―インフラ整備を背景に、党本部そして政権派閥の館へ ほか)
結 権力の館事納め(小沢一郎 深沢邸―「要塞」と化す政権交代の象徴)

著者等紹介

御厨貴[ミクリヤタカシ]
1951年東京都生まれ。東京大学法学部卒業。都立大学教授、東京大学教授などを経て、放送大学教授・青山学院大学特別招聘教授・東京大学名誉教授。専門は政治史、オーラル・ヒストリー、公共政策。著書『政策の総合と権力』(東京大学出版会、サントリー学芸賞受賞)、『馬場恒吾の面目』(中公文庫、吉野作造賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ほうすう

12
第一部では戦後の歴代首相の邸宅や別荘、第二部では国会議事堂や官邸など公的な庁舎、第三部では各政党の本部、をそれぞれ取り上げ考察する。第一部が政治家個人の人柄や考え方が邸宅ににじみ出ていることが感じられて面白かった。第二部はちょっと単調な印象。第三部は各政党の在り方や人物関係の様子が感じられてまあ楽しい。建物から政治を読もうという発想がよかった。当たりはずれはあるが興味深い本であった。2025/03/21

feodor

7
戦前あたりからの権力者の館から、権力機構の建造物、そして政党本部や派閥の拠点といった、「権力」に関する建築物探訪記。 権力者の館は、吉田茂から宮澤喜一までの邸宅や別荘を扱っている。その中で見えてくるのは、集まる人をいかに捌くかという空間性と、そして公と私をいかに分割していくかというバランス感覚。そして、政党本部や派閥の拠点となった建物も、日本政治史を物語っている。建物という視点だけれども、そこを語る中に人の歴史が入ってくる。東京都庭園美術館が再開したから、訪れたいなあ、とも思った。2014/12/09

tecchan

2
総理大臣私邸・公邸、官邸・議会・官庁、さらには政党本部など、権力機構に関わる建物のなかでどのような政治的動きが行なわれてきたか、建築と政治について考察する。新たな視点からの政治の見方が新鮮。毎日新聞連載。2016/01/10

lilysX

1
筆者の、手触りというか感覚的な思考が新鮮な一冊2021/11/26

コカブ

1
政治学者の著者が、権力者の建築にスポットを当てて、権力者の邸宅と役所建築について書いた本。まず権力者の邸宅としては、西園寺公望の坐魚荘と近衛文麿の荻外荘を挙げたのち、吉田茂から宮澤喜一までの首相たちの邸宅を載せて分析している。幣原・芦田・片山は飛ばされているのが哀れ。そのあと、首相官邸から議院・裁判所・行政機関などの分析も進め、都庁などの地方自治体庁舎まで話を進める。最後に、主要政党の本部のほか、自民党の派閥事務所まで触れて終わっている。首相経験者の邸宅というくくりは新鮮だった。2014/09/17

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