出版社内容情報
イギリスの歴史に大きな地位を占める公爵10家の成り立ちと変遷を、個性的な人物たちや数々のエピソードに絡めて興味深く紹介する。
内容説明
今もなお貴族制度が残る国、イギリス。伝統や格式、数多くの細かな決まりごとは、日本人に馴染みが薄くて取っ付きにくいが、その歴史をひもとけば、とても人間的な一面をのぞかせてくれる。血なまぐさい陰謀や権力闘争、男女の駆け引きの数々。本書では、多くの試練を潜り抜け、栄枯盛衰を経て、今に伝わる主要な公爵10家にスポットを当て、さまざまのエピソードをまじえて詳しく紹介する。
目次
最初の公爵はコーンウォール公=英国公爵の起源
筆頭公爵=ノーフォーク公家
筆頭公家のライヴァル=サマーセット公家
バドミントンの領主=ボーフォート公家
女王をしのぐ大地主=バクルー公家
「王家の娼婦」バーバラの子孫=グラーフトン公家
人気女優の子孫=セント・オールバンズ公家
フランスの公位も持つ=リッチモンド公家
ライ・ハウス事件の償いで生まれた=ベドフォード公家
風雲児が一代で築いた=モールバラ公家
著者等紹介
森護[モリマモル]
1923‐2000年。奈良県出身、早稲田大学商学部卒、同年NHK入社。政治部記者、神戸放送局放送部長、国際局報道主管等を経て、1980年定年退職。西洋紋章学や英国王室史に関する著書を多数出版(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
更紗姫
6
私の生活に、全然、全く、これっぽっちも、関係のない人達のお話。だから「読み物」として興味本位で大層面白く読んだ。1000年も遡れる系図を負った生まれは、重荷なのか恵まれているのか・・・。現代社会に生きる方々は、正直大変だろうなと思う。日本の皇室にも言える事だが、無くすのは止めちゃうのは多分簡単。だけど、一旦終わりにしたら復活はあり得ない。ある種の「文化」の担い手として、頑張って生き延びて欲しい。勝手な事言ってるなぁ、他人事だものね・・・。2014/05/06
viola
6
森護氏の新刊だと思っていましたが、著者は既にお亡くなりになられているようで、文庫化でした。タイトルの通りイギリスの貴族(公爵 貴族のトップ)についてです。貴族は全然分からないから・・・と思いきや、少なくとも名前は聞いたことのあるものばかり。コーンウォール、ノーフォーク、サマーセットにボーフォート・・。そうか、公爵と王室は密接に関わってくるから目にする機会も多いのですね。特に専門外のものは本当に名前だけ、なので様々な逸話を知れて面白いです。2012/03/19
あくび虫
5
この手の本は、大抵なにか考えさせられるのですが、今回は全くない(笑) 「英国貴族、どこにいた……?」というのが一番の感想です。立派な紳士もいましたが、半分は問題があり、半分はなにもしていない、という具合。つまりは、お貴族様もふつうの人間ということですね。とはいえ諸々スケールが違いますが。――にしても。実際に存命の人物にまでつながると、不思議な感じがします。それはたぶん、史実というか、読み物として扱っていたからですが――つまりは、そういう類の本ということですね。2016/08/04
ワッピー
4
イギリス貴族階級にはスゴイ人が多いと聞いていたけど、なるほどと納得。ただし、それが秘匿されず(いや隠し切れなかっただけかもしれないが)広く知れわたっていることも潔くていい気がします。イギリスは懐が深いなあ。2012/04/01
まひろん
2
恐らくダブって買って読むのは二回目のような気がするけれど、初めて読むかのように楽しみました。イギリスの公爵について。2025/05/19