ちくま文庫
哺育器の中の大人―精神分析講義

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  • サイズ 文庫判/ページ数 318p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784480428899
  • NDC分類 146.1
  • Cコード C0111

内容説明

「子育てとは何か?」「人を愛するとは?」「何のために人は生きるのか?」「男(女)らしさについて」…初歩的な、しかし避けられない問いは、自我の構造や(無)意識の世界、幻想や知覚の仕組みなど根源的な問題につながっている。稀代の才人・伊丹十三と、「ものぐさ精神分析」で知られる岸田秀が真っ直ぐな対話を通して、生きるために欠かせない精神分析の基本を丁寧に分かりやすく解き明かす。

目次

第1講 幻想
第2講 意識と無意識
第3講 共同幻想
第4講 自我の構造
第5講 自我の領域
第6講 日本人の精神講造

著者等紹介

伊丹十三[イタミジュウゾウ]
1933‐97年。映画監督伊丹万作の長男として京都に生まれる。俳優として活躍する一方で、本質的でありながら軽妙で洒脱なエッセイの書き手として知られる。1984年、『お葬式』で映画監督デビュー

岸田秀[キシダシュウ]
1933年生まれ。早稲田大学文学部卒業。人間は本能の壊れた動物であり、「幻想」や「物語」に従って行動しているに過ぎないとする「史的唯幻論」は話題を呼んだ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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巣々木

4
「ものぐさ精神分析」に続いて。「ものぐさ」に感銘を受けた直後だけに、伊丹十三のつっこみはややしつこいようにも感じたが、ただ岸田説に相づちを打つだけでなく、その曖昧な部分を既存の説と比較して問い直すことで、より具体的に岸田説に迫るところはさすがだとおもった。ラストの「所詮幻想なのだから、そんなにむきになるなってことです。」というくだりに、岸田のものぐさを感じたが、日本人には肛門期がないために幼稚に見える、逆に西洋人は日本人から見たら大人気ないなど、日本人向けの精神分析としてかなり面白かった。2016/10/24

やまねっと

3
話している内容の三割も理解できなかった。ひょっとしたらもっと理解できていないかもしれない。 心理学の基礎を抑えているからツーカーで話しが通じているという感じがしたので、よく理解できぬまま読み進めたけど。本の構成もダメだった。索引が最後にあるからいちいち見返さないといけないのが、めんどくさいだからわからない単語もわからないまま読み進めたから、理解できないことの悪循環だった。 一般の人は読まなくも良い本だと思いました。2019/07/03

pixymama

3
すべてが幻想。そうかもしれない。人生を折り返してしまって、気楽に生きたい。2012/03/16

kiki

2
自己精神分析に興味がある。いま求めている解決策を、ここに見つけた気がする。加えて、伊丹十三の知的レベルの高さ、好奇心の守備範囲の広さに舌を巻く。2020/03/12

編集兼発行人

2
人間の精神を巡る対談形式の問答。生徒役の博識な異能による根源的かつ確信的な問いかけに講師役の識者がたじろぎつつも正面から受け止めて見解を絞り出すと更に輪をかけて多種多様な質疑応答が濃密に展開されるという構成。各々の単純な知的好奇心のみに収まらず人生における核心から精神分析の領域における概念を経て発せられる迫真の言葉達が頗る刺激的。自分と他者とが如何様な成り立ちの下に相互の関係を築いている(若しくは築けない)のか枠組を鷲掴みにできる最適な質量で汎用性が高い。豪華な二者による魅力的な解説も包含され贅沢な一冊。2013/12/10

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