ちくま文庫
湯ぶねに落ちた猫

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  • サイズ 文庫判/ページ数 366p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480424549
  • NDC分類 918.68
  • Cコード C0195

内容説明

雲、蜻蛉、猫の名前である。「蜻蛉はすこし離れた場所に座り、邪気のない目でそっと見ていた。薄い緑に茶の線が交差した蜻蛉の翅のような目差しだった。彼女は部屋の中の一番静かな場所で息を引き取った。干潮の刻だった」と微妙な独特の距離感で猫を映し出す理恵。愛する猫たちを題材にした小説、随筆、詩を中心に編む、猫と詩人の優しい空間。

目次

流れ星
随筆(猫・ねこ・ネコ;記憶の小道;旅・読書・詩人たち;家族と私のこと)
小説(小さな貴婦人;黄色い猫)
河野多恵子さんへの便り

著者等紹介

吉行理恵[ヨシユキリエ]
1939‐2006。詩人、小説家。父は吉行エイスケ、母は吉行あぐり。ナイーブで平明な詩風が注目され、67年、詩集『夢のなかで』で田村俊子賞を受賞。のち小説に転じ、81年、『小さな貴婦人』で芥川賞受賞。吉行淳之介と兄妹で芥川賞受賞と話題を呼んだ

小島千加子[コジマチカコ]
東京生まれ。日本女子大学国文科卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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