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ちくま文庫
大政翼賛会前後

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  • サイズ 文庫判/ページ数 328p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480424075
  • NDC分類 916
  • Cコード C0131

内容説明

1940年に作られ、戦前昭和史の全体主義的な気分を象徴する組織として悪名高い大政翼賛会は、近衛文麿政権の実現をめざした昭和研究会を母胎として発足した。けれども組織自体は、目指した「新体制運動」のブームの頂点で、様々な権益を追求する利益集団の集合体に堕していた。この組織に身を置き、その崩壊に至る過程を体験した著者が語る、曖昧で平凡な真実についての報告。

著者等紹介

杉森久英[スギモリヒサヒデ]
1912‐97年。小説家・評論家。石川県生まれ。四高に学び、東京大学国文科を卒業後、一時、中学校の教師となる。その後、中央公論社に入ったが、しばらくして退社する。大政翼賛会興亜局、日本図書館協会を経て、戦後、河出書房に入社。「文藝」編集長として第一次戦後派の登場に寄与する。1953年、短編小説「猿」が芥川賞候補になったのを機に退社し、作家活動に入る。著書として『天才と狂人の間』(直木賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ステビア

18
中央公論社、大政翼賛会時代を語る。のんびりした気取らない人柄を感じさせる文体が特徴。2020/11/22

壱萬参仟縁

10
自民党党大会があり、右傾化してきたことを危惧する。支持率見れば、それだけで二大政党制は失敗だったということがわかる。図書館の本の背文字にもこの文字が他人事でない感じがしたので借りた。コマが多い割には、教員の俸給が安いというのは、今の非常勤講師のことだろう(40頁)。著者は教師や出版社で働いた経歴をもっている。翼賛会に関わった人の本だが、「負けることはわかっていたとか、あのとき自分は反対したとかいう者が出てきた」(139頁)。原発はこうなるとわかっていたが・・・という言説になりはしないか。歴史はかくも反復。2013/03/17

gkmond

1
無様な人間が恥知らずに居直って書いた自叙伝みたいな本だけど、東大って学歴と人脈あったおかげで、うまい世渡りできて、その時代が戦前戦中だからこういう話になった、みたいな。陰湿なやっちゃなあとあきれ、苦痛に耐えながら最後まで。タイトルになってる会のブルシットジョブ感とか、居直ってるおかげでよくわかるエリートの自民党的思考とか見えるのが長所か? とはいえ基本的には駄本でちくまがこれ出した理由がわからなかった。解説子も困ってる感じあってそこは笑えた。今年読んだワースト本になりそうな予感。2024/05/02

小出享一

1
大政翼賛会の内情がわかる本。大政翼賛会の前身は近衛文麿を総理大臣にする為に後藤隆之助が作った昭和研究会であるが、正直なところ、どのような役割を果たしていたのか、よくわからないというのが感想である。2015/06/08

星辺気楽

0
今までのイメージとずいぶん違っていて、当時の出版社、組織のようすがよくわかって面白かった。2016/11/10

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