内容説明
木訥そのものの男「ばあどるふ」が頓死した。毒殺か?幸田露伴のミステリ「あやしやな」。少年が出会った遊女は、朝鮮に行く前に行方不明の弟と似た少年に会いたかったのだと語った、国木田独歩「少年の悲哀」。浅草松葉町に隠れ家を得た主人公が出会った謎の女。目隠しをされ逢瀬を続けたが、ついにその正体が知れて…谷崎潤一郎「秘密」。明治を彩る、バラエティに溢れた傑作短篇9編を収録。
著者等紹介
幸田露伴[コウダロハン]
慶応3(1867)~昭和22年(1947)年
伊藤秀雄[イトウヒデオ]
1925(大正14)年川崎生まれ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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KAZOO
41
幸田露伴、国木田独歩、谷崎潤一郎以外の作家はマイナーな感じで読んだことがありません。明治の探偵冒険小説集ということで、今から見るとなんだ雄思われるようなものもありますが、当時の風俗などが知れていいと感じます。谷崎の作品「秘密」は今読んでいる潤一郎ラビリンスにも入っていないようで楽しめました。2015/02/11
りんか
1
読んだことのある作家の作品もあれば全く知らない作家の作品もあって面白い。時代を感じさせる筆運びも今読めばかえって新鮮で生まれてもいない時代なのに懐かしくもある。やはり今に至るまで広く名を知られている作家の作品は読みやすく巧いと思った。2017/02/13
あにこ
1
どの作品にも現代ではあまり見られない、当時の人間でしか書き表せぬ不気味さ、滑稽さ、良い意味での古臭さが感じられて面白かった。言葉のリズムが整っていてともすれば現代語よりもスムーズに頭に入ってくるような気がした。谷崎潤一郎『秘密』が一番良かった。2011/12/31
まゆき
1
すんなり読めない作品もあって日本語の変化に戸惑う。でも普段使わない感覚が刺激された気がして読む価値は充分にあった気がする。日本語はいいなあ。2011/10/19
canabi
0
58−20162016/07/10
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- 和書
- ちょびとねこおしょう