出版社内容情報
一刀斎の案内で数の世界を気ままに歩き、勝手に遊ぶ数学エッセイ。「微積分の七不思議」「数学の大いなる流れ」他三篇を増補。解説 亀井哲治郎
内容説明
「マップとは言っても、国土地理院のような権威はない。ところどころの案内、それも案内人の勝手で連れて行かれる程度の、気ままな地図だ。そこで勝手に遊んで、そして自分の地図を、これまた勝手に作る、それでよいと思う。」(「あとがき」より)。3次曲線、群論、関数、位相解析、集合等を難易もさまざま、趣向もさまざまで遊び尽くす一刀斎流数学ワールド。30歳で執筆した幻の論考「微積分の七不思議」や壮大な数学の歴史をすっきり簡潔に素描した「数学の大いなる流れ」他全5編を増補した新版。
目次
1 数学プレイマップ(3次曲線で遊ぼう;群論;積分のすべて;測度とはなにか;関数の成長史;位相解析;集合のカテゴリー;なぜ双対空間か;なぜベクトル解析なのか)
2(微積分の七不思議;微分積分;極限のココロ;数学としての算数;数学の大いなる流れ―すべての“文化”はその“数学”をもっている)
著者等紹介
森毅[モリツヨシ]
1928‐2010年。東京生まれ。数学者。東京大学理学部数学科を卒業。京都大学教養部で教鞭を執り、また民間の数学教育運動にも参画した。京都大学名誉教授。学生時代には三味線、長唄、歌舞伎に凝り、着流し姿で東大に通ったこともあるとか。講義では意味・こころを伝えることに力点を置き、その独特の芸風が学生の人気をさらった。自由な発想による論評の鋭さから、“一刀斎”と呼ばれている。数学関係の主な著書として、『ベクトル解析』『現代の古典解析』(以上ちくま学芸文庫M&S)。エッセイや評論にもファンが多い(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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