内容説明
人間は生きる為に無数の職業を創業し、廃業してきたが、著者は、葬式通報人・錬金術師・拷問執行人等、120余の仕事を収集し、図版を添えて庶民の“職業の変遷史”を追究する!
目次
過去の呼び声
ペンと筆
早打ち
昔のアトランション
職工たち
火にまつわる仕事
戦争
行商人
民間医療師と刑の執行人
ファンシーグッズ
水上で
見張り
苦役
女性の仕事
著者等紹介
北澤真木[キタザワマキ]
1966年、早稲田大学文学部(美術史)卒業。1970年、スウェーデン、ニッケルヴィク美術学校(テキスタイル・デザイン)卒業。1977年、フランス、パリ第4大学(キリスト教史)中退(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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てつこ
3
時代の移り変わり、技術発展によって消滅した仕事を紹介する。主に中世から近代までのパリがメイン。中世以降、同業組合が形成され、各仕事の職域や徒弟制度、修行期間や独占範囲などが細かく定められていた。扱う素材によっても細分化されていて、新規参入を拒むというか、結構排他的だったんだなという感じ。16世紀に流行ったツケボクロを扱うツケボクロ師が面白かった。丸だけでなく、星など様々な形のツケボクロがあったらしい。2022/01/01
ルナティック
1
案外細かく規定されているんだなって思いました。勿論「自分の利益を守るために」なのだが。当時は斬新で革新的で野心的な仕事だったんだろうなって思う職が、今でももしかしたら通じるかも?と考えて楽しく読めた。「昔のアトラクシュン」「早打ち」「「ファンシーグッズ」などなど、興味をそそる章がいっぱい。少な目だが、イラストも良いです。時にはユーモアもあり、当時のパリの方々は喧噪の中生きているんだなって思えた。ロンドンとはまた違うよね。パリのイメージを華麗で豪華と思っている方は、読むと人生得したと思うかもね。2022/04/10