出版社内容情報
産業革命は勤勉と禁欲と合理主義の精神などではなく、黒人奴隷の血と汗がもたらしたことを告発した歴史的名著。待望の中山毅訳を文庫化。解説 川北稔
内容説明
なぜイギリスは世界ではじめての工業化を成し遂げ、ヴィクトリア時代の繁栄を謳歌しえたのか。この歴史学の大問題について、20世紀半ばまでは、イギリス人、特にピューリタンの勤勉と禁欲と合理主義の精神がそれを可能にしたのだとする見方が支配的だった。これに敢然と異を唱えたのが、本書『資本主義と奴隷制』である。今まで誰も注目しなかったカリブ海域史研究に取り組んだウィリアムズは、奴隷貿易と奴隷制プランテーションによって蓄積された資本こそが、産業革命をもたらしたことを突き止める。歴史学の常識をくつがえした金字塔的名著を、ついに文庫化。
目次
黒人奴隷制の起源
黒人奴隷貿易の発展
イギリスの商業と三角貿易
西インド諸島勢力
イギリスの産業と三角貿易
アメリカ革命
イギリス資本主義の発展―一七八三~一八三三
新産業体制
イギリス資本主義と西インド諸島
“実業界”と奴隷制
“聖人”と奴隷制
奴隷と奴隷制
結論
著者等紹介
ウィリアムズ,エリック[ウィリアムズ,エリック] [Williams,Eric]
1911‐81年。歴史家、トリニダード・トバゴ共和国初代首相。産業革命をカリブ海域から見るという歴史学の大転換となる研究に取り組んだ。ウィリアムズの研究が、のちの従属理論や世界システム論を導くことになる
中山毅[ナカヤマタケシ]
1930年生まれ。元北海道大学教授。専門は18世紀の百科全書派研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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