出版社内容情報
現代イタリアを代表する美術史家ロンギ。本書は絵画史の流れを大胆に論じ、若き日の文化人達に大きな影響を与えた伝説的講義録である。解説 岡田温司
内容説明
美術において重要なのは主題ではない、線・形・色がすべてだ―本書は、イタリアを代表する美術史家ロンギの伝説的講義録である。第1部「イデー」では、事物の躍動を捉えつつ展開していく線、光による造形性、色彩表現とその綜合様式など、美的判断の基準を提出。続く第2部「歴史」では、古代ローマから“イタリア絵画の終焉”までをイデーに基づいて論じる。絵画が心理的歴史的な説明図に堕することなく、純粋に視覚的に批評されるべしという透徹した主張は、パゾリーニやモランディらに絶大な影響を与えた。収録図版多数。
目次
1 イデー(線的様式;造形的様式;造形的=線的様式;形の遠近法的様式;純色彩的様式 ほか)
2 歴史 イタリア絵画の変遷(ローマのモザイクの造形的様式;ビザンティンの色彩的様式;ギリシア=ビザンティンの線的様式;ロマネスク時代におけるこれらの芸術様式の細々とした継続;ドゥッチョと華紋線 ほか)
著者等紹介
ロンギ,ロベルト[ロンギ,ロベルト] [Longhi,Roberto]
1890‐1970年。イタリア・アルバ生。20世紀イタリアを代表する美術史家。トリノ、ローマで学んだ後、ヨーロッパを放浪。ボローニャ大学で中世・近代美術史を講じ、第二次世界大戦後フィレンツェ大学に移る。戦後イタリアを代表する月刊誌『パラゴーネ』を主宰
和田忠彦[ワダタダヒコ]
東京外国語大学名誉教授
丹生谷貴志[ニブヤタカシ]
神戸市外国語大学名誉教授
柱本元彦[ハシラモトモトヒコ]
大学非常勤講師・翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Sadahiro Kitagawa
kaz