ちくま学芸文庫<br> ロック入門講義―イギリス経験論の原点

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ちくま学芸文庫
ロック入門講義―イギリス経験論の原点

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  • サイズ 文庫判/ページ数 352p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480098337
  • NDC分類 133.2
  • Cコード C0110

出版社内容情報

近代社会・政治の根本概念を打ちたてつつ、主著『人間知性論』で人間の知的営為について形而上学的提言も行ったロック。その思想の真像に迫る。

内容説明

「人間の知識の起源と確実性を探求し、あわせて信念や意見の根拠を探求することが私の目的である」。ジョン・ロックは、近代哲学の基盤というべき「認識論」において、最初のアプローチを試みた一人である。しかし、その仕事に対しては誤読が重ねられ、真意は充分に捉えられてこなかった。例えば、ロックは心の直接的対象を観念と設定したため世界へのアプローチを不可能にしてしまったという批判等だ。イギリス経験論の原点となったロックの思想の真意とはどのようなものだったのか?社会思想・政治哲学でも知られるロックの形而上学的真価に迫る。平明な筆致による、書下ろし学芸文庫オリジナル。

目次

第1章 ロック略伝―一六三二年~一七〇四年
第2章 観念はヴェールではない―仮説の論理の無理解に抗して
第3章 経験論―「白紙」からの出発
第4章 感覚と概念的把握―ロックを心像論者とする誤解に抗して
第5章 抽象観念説はナンセンス?―もう一つの流言
第6章 単純観念を求めて―可感的単純観念と可想的単純観念
第7章 観察の理論普荷性への視点―モリニュー問題
第8章 現代指示理論の二重のさきがけ―記述主義と反記述主義のはざまで
第9章 創造的変化の思想―ローティの批判にもかかわらず彼の先駆者として

著者等紹介

冨田恭彦[トミダヤスヒコ]
1952年、香川県生まれ。京都大学文学部哲学科卒。京都大学博士(文学)。ハーバード大学客員研究員などを経て、京都大学大学院人間・環境学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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ころこ

41
政治哲学のロックに記号学があると知り、本書を読んでみたら認識論が論じられていることにロックの仕事の幅広さに戸惑い、苦労しました。カントが表象といったのを観念と表現し、ほとんどカントと同じなのにも驚きます。(ただアプリオリな総合判断といったカントは凄いのですが)原子論はライプニッツよりも我々からすれば分かり易く、ロックのフッサールへの影響は重ねて強調されるなど、意外な論点が様々に登場します。最後にアメリカに戻ってきて、本人は否認しているローティへの影響と、幅広いロックの思想に折をみて戻ってきたいと思います。2021/07/01

うえぽん

34
政治哲学者として米国独立革命等にも影響を与えたロックだが、本著は人間の知的営み全般を論じた人間知性論を主に扱う。幾つかの否定的評価への反駁を行った点が特徴。物そのもの、観念、心という3項枠組みは、物ではなく間に入った観念のみが直接知覚の対象という批判には、ロックは物を粒子仮説的に捉え、色や熱さを外した物と捉えていたから、物そのものと観念(色付きの物)とを区別したのだと説明。共通部分を抽象化した「一般観念」は両立し得ない矛盾した観念との批判にも、心像ではなく概念の共通部分だと反論。高度だが平易に綴った良書。2023/11/25

壱萬参仟縁

32
ロックがクライスト・チャーチに入学したのは、1652年11月27日。20歳。オックスフォード名誉総長クロムウェル(042-3頁)。マルクスのイェーナ大学に出した博士学位論文は「デモクリトスの自然哲学とエピクロスの自然哲学の違い」(093頁)。『資本論』に非ず。タブラ・ラーサは、平らにならされてなにも書かれていない板を意味する。ルーツはプラトンまで遡及(131頁)。ロックは生活様式(manner of Life)が国や文化、下位文化等々によって多様であること、 2018/02/01

34

10
入門書と銘打たれた本でこんなに素直に「入門」できたと感じた本は他にない。哲学の入門って難しい。2020/10/11

またの名

9
「ロックがクライストチャーチに入学したのは1652年の秋のことでした(私が生まれたのは、その三百年後です。あはは、関係ないか)」と余計な余談が今回も出てきて元気そう。ペスト感染から逃れてその地に宮殿と議会を設置した国王に認知されることになるロックが生み出した哲学を、使われる言葉の丁寧な解説はもちろん後世の誤解から解放し現代哲学や現代科学との近さを示して復権。むしろ入門と謳いながら心像論と概念論とかパトナムやローティの記述主義vs反記述主義論争に画期的な総合的解決をすでに与えてたとか、高度な話を躊躇しない。2020/09/30

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