出版社内容情報
なぜ阿弥陀仏の名を称えるだけで救われるのか。法然や親鸞がその理解に心血を注いだ経典の本質を、懇切丁寧に説き明かす。文庫オリジナル。
内容説明
阿弥陀仏の名を称えるだけで、だれでも浄土(安楽)に生まれることができる―。法然や親鸞がその解釈に骨身を砕き、長く日本人に親しまれてきた浄土仏教の最重要経典。煩悩に縛られ、悪行をやめられぬまま、混迷を極めた世の中を生きるごく普通の人々。そうした凡夫を救うために四十八の誓願をたてた法蔵菩薩は、想像を絶する修行を経て阿弥陀仏となり、誓願のすべてを実現する。この阿弥陀仏の物語を、釈迦はいまだ悟りに到達できない阿難に向けて説く。全文の漢訳と読み下し、さらに懇切丁寧に施された解説により、万人のための宗教というその核心が鮮やかに立ち現れる。文庫オリジナル。
目次
第1講 なぜ、今、『無量寿経』なのか
第2講 『無量寿経』上―四十八願の発願まで
第3講 「四十八願」
第4講 「四十八願」の実現
第5講 「安楽」(浄土)に生まれる
第6講 「安楽」に生まれる菩薩たちのすがたと活動
第7講 人間と社会の現実
第8講 釈尊、ふたたび「阿弥陀仏の国」へ生まれよ、と説く
第9講 「五感」に苦しむ
第10講 仏の智慧
第11講 結語
著者等紹介
阿満利麿[アマトシマロ]
1939年生まれ。京都大学教育学部卒業後、NHK入局。社会教養部チーフ・ディレクター、明治学院大学国際学部教授を経て、明治学院大学名誉教授。同人誌「連続無窮」主宰。専門は日本精神史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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加納恭史