出版社内容情報
ひきこもりはどのような社会的背景を持っているのか。本書ではインターネットとの関係など、多角的にその特質を考察する。解説 玄田有史
内容説明
本書は多年にわたり、ひきこもり問題に取り組んできた著者による文化論的考察の集大成である。真に治療的効果をもたらす倫理と、ひきこもりから脱するための契機を考えるうえで第一歩となる書。文庫化にあたり、この10年の推移をまとめた「補足と解説」を附す。
目次
1 まえがきに代えて―「ひきこもり」を語ることの倫理
2 社会病理としての「ひきこもり」
3 ひきこもりシステム―その日本的背景
4 「甘え」文化と「ひきこもり」―比較文化論的考察
5 「ひきこもり」の周辺(サイバースペースと「ひきこもり」―他者との距離感について;治療法としての地域通貨;「対話」の媒介され難い無意味さについて;「何もないこと」からの戦略;成熟のための二つの条件;孤独について;「出会い」の持つ力;「ひきこもり」と他者;笠原人間学の現代的意義―笠原嘉『アパシー・シンドローム』解説;表現と「ひきこもり」)
著者等紹介
斎藤環[サイトウタマキ]
1961年生。医学博士。筑波大学医学医療系社会精神保健学教授。専門は思春期・青年期の精神病理学、病跡学、ラカンの精神分析、「ひきこもり」の治療、支援ならびに啓蒙活動。漫画・映画等のサブカルチャー愛好家としても知られる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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- 臨床医のための医学発生学